第17話 インターミッション③

 殺し屋の男はそこでまた話をやめる。そして遠い過去に意識を持っていかれたのか一点をじっと見つめてた。そんな男を見ていると、老人はなんと声をかけてよいかわからなくなる。そんなことを考えていると、男は


「ところでこの店の名前なんて読むんだ? 外国語だろ? そのせいで店の名前が気になるんだが読めないんだよ!」


 と話題を急に変えてきた。


「イタリア語だよ。”乾杯”っていう意味さ。」


 と老人は扉の近くにある看板を指さしながら言った。


「はあ、そうだったのか! いまだに私は外国語をまともに勉強したことがなくってね。もう少し勉強していればよかった!」


 と男は言うのだった。


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