関口大洗堰の水の流れに誘われた歴史ロマン

日本史を専攻する大学四年生の伊達明人。
江戸の六上水を卒論のテーマに選び、武蔵野台地の東縁にたたずむ。
関口大洗堰――それは神田上水を分水していた巨大な建造物。
ひょんなきっかけで、伊達はその大洗堰を目の当たりにする。

――堰は、たしか太平洋戦争前には取り壊されたって……
そんな不思議な世界で、伊達が出会った人物とは?
その人の言葉が、不思議な世界と現実とを結び付ける。
椿山荘の周辺を散歩してみたくなるような、歴史のロマンに溢れる作品だった。

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