香り高きくされ縁百合!!!!!!

百合!!!!!!!くされ縁百合!!!とてもよいゆりのおはなしでした!!

まず最初の描写がすごいすきです。
独身という情報が出されてからストロングな缶チューハイ片手に暗い田舎の道をたった一人で歩く。独りぼっちで見ようによってはとても孤独なんですけどものすごい自由で開放されている不思議な安堵感のある世界が展開されててここの空気感がすきです。この作品の語りがめちゃくちゃ上手いのは私なんぞが書く必要もないことだと思うんですけどすごいお上手だと思います。

そこから鯖子との再会からガラっと空気感が変わって怒涛の会話パートが始まる。そうすると前半の村特有の閉塞感のある情景が少しずつ変わっていって、そして最後の後味の爽快感も秀逸です。わざと困ったような顔をしていう「しょうがないなあ」は過去までのそれと同じようでありながら少し特別なウェットさを帯びているような感じがするのが情緒があってすごく好きです。