Next Flag.ハナモミジ

「キャリコがやられたようだな…」

「ククク…ヤツは我ら四天王の中でも最弱…」

「FCD如きにやられるとは、フラグ・パニッシャー四天王の面汚しよ…」

ほの暗く、だだっ広い空間に不気味な笑い声が響いた。

「四天王ゴッコ、タノシソウダナー」

頭上から聞こえた声に、三つの人影は一斉に顔を上げた。

「雑魚が揃いも揃って顔を突き合わせ、一体何の話をしているのです?」

頭上の黒い影は、白い歯を光らせニヤリと笑う。

「な、なんだと!?」

「無礼な!」

「我らはエデンに選ばれた戦士なのだぞ!?」

その非難の声を一笑し、黒い影は口を開いた。

「キャリコハキミ達ノ事、相手二シテナカッタケドー?」

そう言うと、黒い影はヒラリと地上に降り立ち、三人に笑い掛ける。

「お望みならば、ここで証明致しましょうか?」

その背後から黒い邪気を放つオーラが立ち昇る。それを見た三人は恐れおののき、我先にと退散していった。黒い影は一笑して、高い天井を見上げた。

「キャリコハ間違イナク『強イ子』ダヨネー」

静まり返った空間に響き渡る声。

「あのキャリコを力でねじ伏せた、究極の戦士」

恍惚の表情を浮かべ、白く細長い人差し指を自らの口腔に押し入れて、舌舐めずりをする。ゆっくりと引き出した指と唇の間に、線状の涎が糸を引き、妖艶な光を放つ。


「《…早くお会いしたいですわ。福泉勝一殿》」


深紅の唇に濡れた指を押し当て、ハナモミジは妖しく笑った。



Take it, or Crash!

This story will goes on……




            フラグ・クラッシャー 勝一 《運命の覚醒編》 完

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