転校していく美少女からドラマみたいに愛の告白をされるのだと思っていたら全然そんなことではなかったのでカッコ悪すぎて心が折れてまるで痛恨の一撃を食らったように立ち直れなくなった僕の話

真山砂糖

僕は山田次郎。平凡な高校一年生だ。隣のクラスに先月転校してきた女子生徒がいる。栗田さんだ。一目ぼれした。でも彼女のような美少女が全然目立たない僕なんかに振り向いてくれるはずなんかないと思っていた。

でも、彼女がまた他県の学校へ転校することになったと知って、僕はラブレターを彼女の下駄箱に入れた。どうしても会って話したいと書いた、自分のメルアドを添えて。そして引っ越しの日、彼女からメールがきた。

栗田さんも僕に会って伝えたいことがあるという。僕は彼女がいる駅へと走った。切符も買わずに改札を通り抜けて走った。まもなく電車が発車するアナウンスが流れる。僕は走った。ホームに着いて栗田さんを探した。

いた。栗田さんは電車の中から僕に気づいた。ドアが閉まり始める。ドラマのワンシーンみたいだ。そしてドアが閉まる寸前に栗田さんは僕に向かって叫んだ。

「山田くーん。私、じゃなくて、だからー!」

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転校していく美少女からドラマみたいに愛の告白をされるのだと思っていたら全然そんなことではなかったのでカッコ悪すぎて心が折れてまるで痛恨の一撃を食らったように立ち直れなくなった僕の話 真山砂糖 @199X

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