第21話 惚れたが負け

東京には帰って来たものの

アパートには帰る気がしなかった。

ついでだ熱海まで行って

一泊しょう。


光寿郎が有給休暇を1週間

無理矢理会社に九条の顔で

申請をかけて取った結菜の休みの

せいであと5日も残っている。

結菜は東京駅へと向い、起動

修正をした。


「二泊三日にしよう。」

携帯から宿を探すと平日でもあり

まあまあ空いていた。


気がついたら昨日の昼からエビ

とアイスしか食べていない。


「あ〜旅館に行く前に腹ごしらえ

しょーっと‼」


携帯のランプがピカピカピカピカ

「だれ?」



オープン画面には

「何処にいるんだ・・・」


なんで?ブロックしたのに・・・

昨日別れたのに、どうしたん?

寝たら都合良く忘れる

鶏の脳ミソタイプか?


あ!!アイツ(光寿郎)の

やりそうな事だ‼ 携帯変えたな!


「よし‼」

又ブロックした。


「おい、ブロックやめろ‼」

Σ( ̄ロ ̄lll)ゲッ!!又携帯変えた?

携帯会社に居るんだろうか?


「えーと‼どちらさん?」


「・・・俺」


「ああ、元カレのヤリ男さん。

長崎の夜はサイコーでしたか?」


「お前と別れて、昨日のうちに車で

長崎出て今アパート前にいる。」


「は?なんで?紗良さんは?」


「知らん。

彼氏と寝てるだろうな!」


「へ?そうなんだ!で?」


「もう一度謝りたい

結菜とヤッパリ別れたくない。

話し合おう。」


「ꉂꉂアハハ私は清々してる。

しつこすぎ

別れたくないじゃ無くて

もう、別れたんでーす。


昨日みたいにセフレ姉さんに

慰めて貰えばw

う・ら・ぎ・り・者に用は、ナイ」


「だから裏切ってない‼」


「なんか同じ会話してねー?

先週から・・・」


「私腹ごしらえするからぁ

邪魔スンナ‼(▽ω▽)ギラッ

二度と連絡スンナ‼

う・ら・ぎ・り・者‼」


さあーてと、めしめし親子丼

うわぁー蓋を開ければ湯気ボワン♡

黄色い玉子がプルプル、三つ葉の

なんともイーイ香り。

美味しいニッコリ



熱海の温泉は身も心も癒してくれた。

「あんにゃろメ、ムカック‼」

時折アイツの顔が浮かんでくる。

パッパッパと振り払う。


「光寿郎がいたらもっと

楽しかったんかなぁ。」

あああなんて事を・・・間違いじゃ

定食屋さんを出て

近くの公園で一休み‼


蝉の声も天を割るようにひびいてる。

向日葵の花が元気よく立ち上がって

反対に朝顔は、結菜の膨れっ面の

様にしぼみかけていた。


赤、青、白

ミーンミンミンミン ミーンミンミン


又光寿郎の別れ際のこえがする。


「元気でな‼」


昨日の今日じゃんか‼

ナイナイ‼

ダメダメあんな浮気野郎‼

なんかボワン、ボワンする。


(๑﹏๑;)💦

ア、アレえええぇヾ⌒(_×ω×)_ー


「アレッ、アレヤバイんじゃ?」


「誰か救急車、救急車・・・‼」

ひとだかり?

なーんかフワフワする。


♪♩♬♪♪♪♬♬♪♩

「あ、もしもし、この方とお知り

あいですか?」


《ですけどあんただれ?》

男の声に光寿郎は不機嫌になる。


「救急隊の者です。

今倒れていて病院に搬送します。

お電話番号を教えてください。

この番号でいいですか?

搬送先が分かったらお電話します。」


「ば、場所?場所‼

今結菜は何処にいるんですか?」


「熱海です。

又お電話します。」


電話のあと、とりあえず俺は熱海

に向かった。

「多分温泉で残りの有給休暇を

消費するつもりだったか?」



🚑<ピーポーピーポー




・・・ここは?

白い天井に

外からは救急車のサイレンが響いて

グルリと囲まれたカーテン?


確か親子丼食べて・・・て?

の後は?なんだ・・・っけ?


「気がついた?」


Σ( ̄ロ ̄lll)ゲッ!!なんで、❓


顔をあげたらボーッと椅子に

座り込んで結菜を見ていた

イケメン男性‼


「なんで、光寿郎がおるの

?」


エッ…!?そんな驚く?


結菜に電話したら救急隊の

人が出て、倒れたって聞いて

飛んできたんだよ‼

過労だって・・・💦

俺のせいだよな、ごめん。」



「あ・・・ずっと寝てなかった

からだと思う。

ほっといて良かったのに・・・


ありがとう、もう帰ってください。

お世話になりました。」


「いや、帰らないよ。

もう結菜とは離れないから。」


ん?

。o〇ボンヤリした頭で考える?

どーゆう事?


「気づいてる!ハァ

ストーカしてるよ‼光寿郎」


「じゃあ、訴えなよ!

接近禁止命令が出たら、

法に従うよ。」


「そんな事したら九条家は・・・」


「俺と破滅だな‼ 俺は構わない。」

結菜を見てニッコリ笑う優しい目は

大好きな光寿郎の目だ‼


「困るし、私九条家ぶっ潰す程

価値無いし、ヤメトケヤメトケ」


「まあ・・・そだなアハハハ

確かにアハハハ」


「光寿郎ムカック‼」


「一人で温泉に来るからだ

ズルイぞ‼」



「だ・・・って」


「ハイハイ、‼

旅館とれたから行こう

目が覚めたら帰っていいってさ!

支払いも済んでる。」


「待つ・・・て、

いいよ、私払うし自分の事だし、

それに私旅館取ってるよ!

光寿郎は別館でしょ。」


「ああ、女将が婆ちゃんの

親友でね。

結菜が取った旅館と同じだつたから

ツインにして貰った。

ヤッパリ俺たちは赤い糸で

結ばれてるカモナ‼」


「あんたが無理やり

結んでんじゃん( ーдー)チッ💢

しょーがなく、しょーがなく‼

結ばれてやってんの‼


しかも・・・

自分で結んだ赤い糸か知らんが

自分でぇー、

切ってんだよ‼

浮気って言う✂️✂️でね!」


「ああ、・・・そんな事もあったナ

ハハハ・・・」


「・・・そんな簡単?」


「せっかくの熱海だし、美味しい物

いっぱい食べようか‼

機嫌直せよ‼ な‼ な‼」


イカンイカン

食い物で何時も誤魔化される。

ココが肝心‼


「彼氏でも無い人に病院代、

出して貰えないよ。」




「がーん〣 俺は彼氏じゃない?」

光寿郎は軽いショックを受ける。


「だから幾ら?

歯医者バージョンは効かないよ!

支払いは私がする。」


「10万」


「は?タッカー嘘でしょ。」


「次いでに色々調べて

貰った。保険証無かったし・・・💦

三割は効かない!」


「光寿郎・・・💦許して無いから・・・

ケド

こ、今回は甘えとく‼」


「ハイハイ、」


「昨日、紗良さんと風呂入った。

キスした。

後ろからヤってた!

間違い無いよね。」


「異議あり‼

ヤってナイから・・・な‼」


「三歩譲ってヤって無くても

他の女の身体触った‼

しかもフルチ〇で‼アンタの

フルチ〇見たもん。」


「え💦俺の見たの?エッチ」


「エツチな事、しようかしてたのは

アンタです。」


「うーんゴメン‼

もう二度とあんな事しない。


結菜が居ること知ってたし

本気でやるつもりなんか無かった。

少しだけ結菜を懲らしめたかった


俺はこんなに大好きなのに

結菜は・・・

素振りも見せないじゃないか!

結菜の気持ちも知りたかった。

許して欲しい。」


「ヤダ、まだ気持ち悪い‼

あーんな事してたなんて最悪‼」


「だからしてないって‼」


「無理‼」



「無理でも最低でも最悪でも

いい・・・。

許さなくてもいい。

確かに結菜の言う通り最悪だよ。」


《そのうちチョッキンされるよ‼》

結菜は、光寿郎の股間を指さした。


「俺を側に置いてくれ・・・。」


いつも偉そうにしている癖に

・・・なんで項垂れてるのよ!

仕事しなくてもいいの?

専務さんでしょうがー


たかが小娘に何やってんだか!


・・・




「ずるいよ。光寿郎‼」





「分かった

今度だけだよ‼」


項垂れていた光寿郎はパッと顔を

上げて


「え💦.。.:*・'(*°∇°*)'・*:.。.ホント‼」


さささー

結菜の気が変わらない内に

身支度を整えさせて


病院を出た。

光寿郎の車を見た時は驚いた。

長崎から又熱海迄運転して

キラキラピカピカの高級車は

ドロ跳ねもついて、くすんでいた

外見も構わず走って来たのだろう。


彼こそ寝せなくちゃ。

クタクタのはず。

結菜は急にしおらしくなっていた。



熱海の旅館につくと、直ぐ理由を

話、布団を敷いて貰った。


女将さんも中居さんも変な顔

ひとつしないで心良く

接してくれた。


ハアーバタンε-

と倒れた光寿郎は

「俺が起きるまで、何処にも

行くなよ!」

と念を押して、直ぐ寝息を立てて

寝てしまった。



こんなに心配してくれて

ありがたいのかな?


信じてもいいのかな?

光寿郎の額の髪の、毛すら

ボサボサ


私もベッドの下に隠れたりして

悪かった。


「光寿郎・・・

ごめんなさい。」


眠ってる光寿郎に素直に謝った。

聞こえてないかもだけど・・・💦


部屋についてるお風呂に入る。

ウワツつやつや、気持ち良い〜

アーッシャワセ〜

音楽🎶聞こう。

ナーンだってKポップ♬♩♬♩


「結菜ー‼ 結菜ー‼」

ドタバタドタバタドタバタ

ガラーガラーガラー


「Σ(ŎдŎど‼どうしたー?」


「ハアーはぁ。風呂か?」


「気持ちいいよ、光寿郎も

入っておいでよクスッ。」


「は?ウキウキ✧*。

いいのか?・・・俺‼」


「うん。彼氏に戻してあげるよ♡」


俺が彼氏復活・・・って事は(ᐥᐜᐥ)♡ᐝ

いやいや結菜の事だ普通の女

扱いしては、偉い目に会うぞ。


俺は喜び勇んで

バシャャャーン飛び込んだ。


💦

結菜、結菜、結菜ー


光寿郎・・・

丸いものが、ツンツンツンツン

と当たる。


「アハハハ、光寿郎ゆっくり

入ってねー┣¨キ┣¨キ

ちょっと離れようか‼」


「ああ。ん。💦💦・・・💦

ヤッパ駄目だったかー(๑•́ ₃ •̀๑)...」

もしかしてヤれると期待を膨らま

せたが、残念

光寿郎は結菜の警戒を解けな

かった。



な、何とかセーフ

まだ心の準備が出来てないよ。

結菜も “┣“キ┣“キ“ していた。


仕方ない彼氏復活したばかりだ

慌てず待っサ。

光寿郎も納得する。


ふーう気持ちいい。

風呂から上がると食事が用意され

ていた。

“美味しそう。“結菜の胃袋は

もう活動している。

お肉に、海鮮、盛り沢山。

結菜を喜ばせるには食い物しか

無い‼


「結菜もつと食うか?」


「そーだなぁ‼ お寿司とステーキ

2人前追加で‼」


「はい。(⊙⊙)!!ああ、はい。」

中居さんは慌てて厨房へ・・・💦


「結菜コレ、長崎の買い込んだ奴

持って来た‼」


「ウワッ夜のおやつ?」


「ああ、牛乳とバニラアイスは

無理だったが旅館に頼んでアイス

パックの箱入り頼んでおいたから

冷凍庫にいれてある。」


.。.:*・'(*キラキラ)'・*:.。.

「光寿郎・・・💦有難う。」


食事が終わると結菜は又風呂

に入りに行った。

時間は九時


俺は一人トイレにこもった。

大人の読者には分かるだろう。


大好きな彼女と二人っきり

布団も、ピッタリくつっいて

朝までいっしょ。


普通に過ごせるわけが無い‼

早めの処置が必要なんだワ

男である以上、こんな時やる事は

一つ‼


もうここれ以上出ない事を確認して

トイレから出た。

結菜も風呂から出てきたので

俺は又風呂に飛び込んだ!

ザバーアアアァァァン💦💦💦


凄く惨めな気持ちになり

なんか虚しくなった。

遊び過ぎたツケが回って来たと

諦め、信用を取り戻す事に力を

いれよう。


結菜を大事に思っている事を態度に

出さないと・・・ヨシツ‼


ザバーンザバーンと音を立てて

勢い良く風呂から上がる。


テーブルを挟んで明日は何を

しょうかと相談する。

随分結菜は笑う様になった。

俺は心からホッとしていた。


明日の事でウキウキ浮かれたウサギちゃんは🐰、ノンアルとビール🍺を間違えて、ゴクゴクゴクぷふぁ〜🍻🍺


「ん?コレ全部飲んだの?」


最近のビールはよく出来ていて

ノンアルばかり飲んでたら

味が分からないのか?

アルコールの方が上手いと感じ

たのか?


“アッアッアーアーおい💢“


ゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴク

喉を鳴らしてイッキ飲み‼🍻🍺

ぷふぁ﹏‼


俺の頭が、よからぬ事を考える。

頭に耳が、お尻にフサフサのシッポ

口が裂けて、爪がニョッキり

眠った赤ずきんちゃんを前に

🐺オオカミさんの出来上がり。


チャンスチャンス到来‼

ワオオオーン ワオオオオーン



あー駄目駄目‼結菜は他の女達と

違う。

あんな事やこんな事したら・・・

カタカタカタ

二度と許して貰えない。

会うことすら拒否るし・・・

心を手に入れるまでは我慢我


忍耐の文字がピタリと張り付く‼

この歳で蛇の生殺しの意味を知る。


ドオッコイショ、飲み潰れた

結菜を抱き上げ布団にねかせた。

頬をスリスリしながら、おデコに

(*˘ ³˘)♡チュッ

俺と同じシャンプーの匂い‼


好きが好き過ぎるに変わる

もう惚れてしまった方が恋愛は

負けだ・・・💦


俺は結菜に、負けてしまった。















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