第6話 結菜寝盗られ編3 確信。

エレベーターを降りて夏帆の部屋の

前に到達、チャイムを押そうと

戸惑っていた時、


(-ω-;)アレ?

ドアは軽く空いていた。


部屋の中から夏帆の悩ましい

声が荒く聞こえてきた。


余程我慢ギリギリだったのか

AVの声か とも勘違いするような

いやらしい声だった。


結菜と美乃は顔を見合わせ

頷いた。


中にソッと入ると足元に雄吾の

ジャケットが脱ぎ捨てられ

ネクタイ、シヤッ、ズボン

最後にはボクサーパンツがポイ投げ

されていた。


ソファーでモゾマゾ動く物体

からポーンと投げられたブラ


ソファーには夏帆が着ていた

ノースリーブの白いブラウスが

かけられフレアースカートが結菜の

前に降って来た。


結菜は雄吾のシャツを掴み朝の

会話を思い出していた。


「白とシマシマどっち?」


「結菜の好きな方で勝負だ

取り引き先、服のセンスも

よく見るんだよね!」


「そっか、じゃあ青のシマシマね。」


「おう‼」

このボクサーパンツだって

出張用に昨日買った物だ。

取り引きが上手く行くように

雄吾の勝負色の赤‼


どうやら勝負色は赤じゃ無くなっ

てしまったのだろう。

結菜に浮気現場押さえられる程

御利益は無くなったのだ‼


昨日、明日早いからと言って、

なにもしないで抱きあったまま

眠った。


朝、悩んで悩んで選んだシャッが

夏帆のストッキングと重なって

落ちているのを見たら・・・

覚めてしまうのも当たり前。


それを見た時、彼が浮気した事実より

気持ち悪くなってトイレに駆け込み

吐い・・・て吐いて・・・


ウエーッ ウエーッ ウエーッ

夏帆と雄吾を共有していた。

ウエーッ ウエーッウエーッ


例えて言うなら

歯ブラシを共有したような

何とも気持ち悪く体から

拒否反応がヤバい半端ない‼


結菜の顔はもう無だった。


美乃は結菜の吐きあげる声すら

この猿共には聞こえないのか?

美乃には悲痛な結菜の叫び声の

ように響いて仕方ないと言うのに


二人は猛烈な勢いで抱き合っていた

美乃は思わず目を背ける。

美乃にもフラバだったが結菜が

決心して行動を起こすまで

頑張って立つていた。


思い出したくもない美乃の元彼の

浮気現場はなんと美乃の部屋

だった。


実家暮らしの彼は、美乃の渡した

鍵をフルに使い回し

汚部屋にしていた。


ゴムが以上なくらいにヘリ始め

美乃が居ない昼に彼は

女の子を連れ込んでいた。


営業回りの彼氏には

連れ込むなんて簡単な事だった。


「気持ち悪い‼」


昨日の事の様に思い出してしまう。

美乃は元彼の浮気現場が

フリーズしてキッチンへと駆け足で

向かい大量にリバース。


そんな呟きが聞こえたのか

夏帆はチラと目を開た。

隣に立ち尽くす結菜と目が合うのを

確認すると、


「雄吾、雄吾、愛してる?。」


「あ〜夏帆俺も君を愛してる。」


「結菜は?結菜は愛してるの?」


「まさか‼んな訳ないだろ‼

夏帆君だけだ、君だけ愛してる。

結菜は関係ない‼」


夏帆は、また結菜をチラッと見て

ニンマリ笑った。


艶かしいAV動画のように夏帆は

引き締まった雄吾の背中に手を回し

赤い爪が雄吾をまさぐる。


雄吾もハアハア言いながら

夏帆の体に顔を埋めていた。



結菜が可哀想で

そんな情事を終わらせる為


美乃は持っている携帯で

カシャカシャカシャカシャカシャ

連写して音を響かせた。


スマ〇の連写の音に雄吾はハッ

として顔を上げて振り向いた。


美乃の後ろで冷静に見ていた結菜と

雄吾の目が合った。



雄吾は驚いて叫んだ!

冷たく光る結菜の目を見て

雄吾の顔は段々と蒼白になって

行った。


「出張?取り引き先?

全部嘘だったんだね。」


小さな呟きだけど結菜の心が

壊れるようなすざましい叫び

声だった。


「あ💦ちが・・・違う違う違う‼」

雄吾は何回も叫びながら訴えてくる。


「聞いてく「雄吾はね♥結菜より

私がいいんだって♡結菜ぁ彼は

もう私のモノ、諦めてくれない?」

雄吾の声を押し退けて夏帆が喋って

来た。


ベッドにかかっていたノースリーブ

のシャツを豊満な胸を見せつけ

ながらズボッと頭から着始めた。



雄吾はベッドに膝立ちのまま

叫ぶように弁解をしていた。

「ち、違うんだ、本気じゃない

夏帆だって結菜との結婚式迄の間

楽しもうって言うから魔がさ

しただけなんだ。


夏帆とはもう会わないし

ちゃんと別れる。

だからだから1回の浮気だ

許してくれるよな‼」



「そう・・・遊びなんだ」

雄吾は結菜の冷えた声にドギマギ

しながら夏帆を押しやり

首を何回も横に振っていた。


結菜は不思議だった。

目の前で雄吾と夏帆の情事をを見た

のに取り乱すでもなく

泣き叫ぶ訳でも無かった。



「そう、分かった。

でも一回?って?


どんなカウントしたら

一回になるのよ。」


結菜がニッコリすると雄吾は

顔をあげた。


「雄吾さん、貴方とは別れます。

一回なワケあるか💢

通いなれてんじゃん。

夏帆にあげるよ。」


「えっ、許してくれないのか?」


「だって、さつき言ってたじゃない。

夏帆だけを愛してるって

結菜は関係ないって‼

私雄吾に関係ないんだよね。


それにその姿何よ!


気持ち悪いキッ


悪あがきにしか思えない。

私が気づかなければ

今日、まだヤッてたんじゃん

出張と言う肩書きで💢」


「違う違う違うんだ

あれ、あのセリフは閨の

お決まりのセリフだよ。

本当にゴメンっ・・・‼」


「そう・・・

そんなふうに浮気してたんだ‼

今まで何人と浮気したやら・・・

きっと私が知らなかった

だけでしょっ💢」


「していないって

今までは結菜一筋で来たよ。

ま、魔がさしたんだ。」


「どーでもいいや。

新車だって約束破って夏帆乗せて

るし、簡単に約束破る人って

信じられないよ。

雄吾ってそんな人だったんだ‼」


「悪かった。

悪かったよ、車買い直す

あの車は中古車に売る。


今度こそ結菜だけを乗せる

車を買い直すよ。


そんな蓄えくらいはある。


今度こそ結菜を1番に乗せる

約束する。

また二人で車を見に行こうよ。

な、な‼」


「ん〜?無理だなぁ

婚約破棄するし夏帆と結婚式

すれば━━━━━━‼

私は行かないけどね!


夏帆も、もう親友じゃないし

雄吾も彼氏じゃないよ。


今日これであなた方とは縁を

切ります。

貴方達とは関係ないから

もう連絡はしないで・・・ね。」


「結菜ごめんって、

夏帆とは遊びなんだよ

愛情はない、俺が結婚したいのは

本当に愛してるのは

結菜だけだ。

信じてくれ﹏ッ」


マッパのまま土下座をして

謝罪してくる雄吾は滑稽でwww

吹き出しそうになる。


何処をどう見れば信じてくれなんていえるの?


恋は盲目、なんでこんな人を好きに

なってしまってたんだろう。

朝までは、唯一の大事な彼氏だったのに、世界で一番カッコ良かったのに(笑)


雄吾は必死だった。

必死で反省していた。


四年結菜一筋に尽くして来た。

あれが食べたいと聞けば夜中でも

車を走らせた。

何処に行きたいと聞けば

予約を取ってサプライズで連れて

行った。


結菜を喜ばせるために頑張って来た。

愛していたから・・・

仕事も昇進した。

全部全部結菜を思えばこそだ‼


しかし夏帆に会って最後の恋愛が

したくなった。


「・・・ゴメン」


遊びと割り切って、結婚したら

もうこんな事は出来ないと言われ

その気になってしまった。


夏帆に好きと言われ心が揺れた


久しぶりのトキメキを感じて

しまった。

・・・ゴメン


愛は無い‼遊びだった。

心から愛してるのは結菜だよ。

夏帆とは体の関係で愛情は無い‼」


何と言われ説得されようが

結菜の愛情が氷点下迄覚めて

しまったからどうしょうもない。

結菜にどうしろとゆうのだ

覚めた愛情を復活させる度量など

残っていない。


ただ土下座する雄吾は猿芝居の

猿にしか思えない。

もう尊敬も、信頼も無い。


そばで聞いていた夏帆は

「ꉂあははは

そんな事無いわー

雄吾結菜の悪口言ってたし

私の方が何倍もイイって・・・ね、

言ったじゃなーい。」


雄吾は口を止め黙ってしまった。

結菜の悪口を言ってたのは本当らしい。


「だから夏帆は体だけの

関係だよ。」


雄吾は項垂れながら呟いた。


「そう・・・分かった。

体だけ夏帆・・・だっけ?

心は私って・・・なに?」


「嘘じゃない‼

結菜だけを愛している本当だよ。」

雄吾は結菜を失う怖さで必死だった。


結菜は夏帆を眺めながら

「本当にムダにいい体してるのよね。夏帆


何人、男取られて泣いた女の子

いたか分からないよね。


デモ、親友の彼氏迄手を出すとか

有り得ない。


雄吾だって・・・

私と結婚しても付き合って行く

つもりだったんでしょ‼」


「違う、そんな事は

するつもりは無かった。

ただこのまま結婚するのが

不安だった。」


「は?信じられるワケないし、

マリッジブルーかよ‼


夏帆はね、幸せの絶頂にいる女を

奈落の底に落とさないと気が済ま

ない歪んだ性癖を持つ女よ!


まあ良かったじゃない?


そんな男達をたらし込む使いまくっ

た体に愛されて、それに

私もそんな雄吾と結婚しなくて

良くなったし、

雄吾の不安もなくなったでしょ。


心は私だって?クスッ(笑)

でも雄吾の心は、

私、要らないんだー



あんた達汚い固まりにしか

見え無いもん。


・・・行こう美乃‼」


結菜は美乃の腕を掴み夏帆の

マンションを一歩出たが引き返し


「わざとドア閉めなかったんだよね?

私が来るの分かってたんだよね。


夏帆、コンビニの中に、私が居ること知ってたんでしょ


この💥💢💥━━━━ドロボウネコ‼」


と部屋の入り口で世間様に

聞こえる様に叫んだ。


美乃はポカーンとして

結菜を見ていた。

さっきのコンビニでの出来事が

嘘のように強くなった結菜を

ただ呆然と見て・・・


・・・結菜と顔を見合わせると

ꉂꉂあははは

と美乃は結菜と二人笑い合っていた。





















  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る