第10話 コンフィデンスマンJPロマンス編

 観たい観たいと思い続けてようやく観られました。このタイミングというのがなんとも言えないけど。


 リーガル・ハイが好きだったんです。軽妙な語り口と奇抜なアイデア、私の好きなジャイアントキリング(大判狂わせ)を起こす感じで。トリックスターやどんでん返しが好きな性分がここにも出ていますね。フジテレビ系のドラマ、最近は家庭の事情で見ることがなくなってしまって、テレビ朝日系の刑事ドラマばかり見ています。相棒を熱心に追いかけるというよりは、木曜日八時台のドラマで延焼するシーンを見て「やっすいCGだな」と笑って見るのが日常です。悪趣味では?


 聞いた話だから間違っていたら申し訳ないけど、コンフィデンスマンJPの脚本家の方ってリーガル・ハイと同じだった気がするんですよね。作中で過去作を意識したシーンもあった気がする。知能でもって悪人を懲らしめる、勧善懲悪? 知りませんねそんなのって感じが大好き。

 穿った見方をしてるのかしら。腐敗した現代社会のせいか、綺麗事を貫けない世の中で、そういった時代に勧善懲悪を謳うことが難しくなって。正義があり、悪を裁くという構図は本来正しく美しいはずなのに、それを笑ってしまう傾向が私にあるというか。「お前の言う正義はお前の基準、エゴにすぎない」とか「悪を本当に悪と言えるのか」とか、そんな疑り深い視点で物事を見るようになったせいなのか、性根の腐った視点からの痛快なひにくが好きでたまらないんです。


 ちょっと逸れました。

 そういうわけでコンフィデンスマンJPは連続ドラマを見ないまま、でもフジテレビオンデマンドとか入ってないのでなかなか見る機会がなく、まぁアマプラに入ってる映画からお試しで見てもいいかしらんと見たんです。好きなやつでしたわかってましたよ。長澤まさみってあんなにコメディ色強い顔ができたんですね……演者さんの素晴らしい演技を見るとその人もドラマもますます好きになる。

 ネタバレあったら申し訳ないけど、おそらく江口洋介演じる大企業社長がドラマのラスボスみたいな立ち位置だったのかな? あの人から大金を騙しとってドラマが終わって、映画で復讐してやろうと彼が画策する展開。圧倒的強キャラ、王者の風格、ジャパニーズマフィアな雰囲気さえあるのに、ダー子の前だと「噛ませ」っぽく見えるの、このドラマが作り出した空気なんだろうなと思います。正攻法だとかないっこない感じが。それをボコボコに打ち負かすからさそがし爽快なんだろうなあ!


 そしておそらく映画から出てきたのが三浦春馬演じる恋愛詐欺師のジェシーなんですね。最新作のプリンセス編はまだ見られてないけど、ダー子たちの前に立ちはだかる手練れ感、すごかったですね。ロマンス編のみのゲスト出演かと思ったけど確かにあのキャラ造形ならまた現れても十分面白そう。映画館にも行きにくい世の中なのが寂しいですね。

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