第6話 連絡ノート炎上

 これは、私がスーパーの花売り場で働いていた時の話。

 花売り場は基本1人態勢で、私とパートのCさんの2人でシフトを組んでやっているた。そこへ、パートリーダーのBさんが、様子を時々見に来るという形だった。

 だから、いろいろ伝達事項を伝えるのに、連絡ノートというのを使っていた。たぶん、どんな職場にもあるんじゃないだろうか。

 連絡ノートに伝えるべきこと、聞きたいこと、時にはわからないことを書いて、それに、返事を書く。

 私は、仕事を始めて日が浅いので、この連絡ノートにとにかく、わからないこと、その他気になることを、書きまくっていた。

 ある日のこと、私は連絡ノートに、何か余計なことをかいてしまったらしい。何を書いたのかは覚えていないのだが、ノートに大きな真っ赤な文字で、Bさんの怒りの文章が書かれていたのだ。連絡ノートが炎上している。

 その日はBさんは休みだったので、直接聞くこともできず、その真っ赤な文字に頭が真っ白になってしまった。私はBさんに嫌われているのだろうか?怒りの赤ペン文字は私に相当なダメージを与えた。

 その後、Bさんとは、直接話をして、連絡ノートの使い方を教わったが、もはや、連絡ノートは私のトラウマになってしまい、できるだけ書かないようになってしまった。どうしても、書かないといけない時は書くが、またノートが炎上するのではないか、と、開くたびにドキドキした。

 今、思えば、連絡ノートは最低限のことを書くにとどめればいいところを、仕事がわからない私が、いろいろ書きまくったのがいけなかったのだと思う。今だったら、連絡ノートには最低限のことしか書かない。

 しかし、赤い大きな文字でででーんと大学ノートに書かれたBさんの炎上ノートは本当に怖かった。2度とあんな思いはしたくない。

 読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

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