あと三千字足りないのであと5時間で書き上げる日高本線最後の日々

 こんなタイトルをつけるほうもつけるほうだが。


 はじめに

 2015年1月から日高本線鵡川〜様似間は運休しており、もう修繕する気力や金もないし、修繕するくらいなら別のものに金をかけたほうがいいと思うし誰も乗らないのでJR北海道は修繕をあきらめてバス代行にすることとした。


 私は、ユーチューブの動画のネタ作りのため自分が何をできるかを考えた結果交通系動画をとって小銭稼ぎをしようとするなかでJR北海道日高本線に乗ることになった。

 もっとも、旅行が好きだというのもあり、旅行と小銭稼ぎが両立できることもあるが、チャンネル登録者数が12人のため、小銭稼ぎにすらなっていないのが実情である。


 2021年3月31日をもって日高本線鵡川〜様似間は廃線となったが、その最後の様子を私がどのようにして見に行ったのか記載していきたいと思う。



 ・2020年12月末

 2020年10月に廃止届を提出したことから、1年後の2021年10月末付で廃止をすることと書類上はしていたが、そもそももともと廃止に限りなく近い休止状態だったので正式に2021年3月末を持って廃止することが北海道運輸局に認可された。

 それまで、定期券の扱いといった廃止の案内については一切書かれていなかったが、廃止日の繰り上げが決まった瞬間、苫小牧駅には定期の取り扱いについてといったポスターが張られるようになった。



 ・2021年1月2日

 浦河のミニシアターに行くためだけに代行バスに乗車する。

 当然ながらそれほど人は乗っていなかった。

 高速ペガサス号であれば速攻で行って帰ってこれるのだろうが、高速バスの予約をするのが億劫な人間であるのと、コロナ前は当日予約すら満足にできなかったのであまり好んで乗らない。


 カレー屋や図書館、百均と飲食店とパチ屋の並びを見ながら、とても寒かったことだけを覚えている。

 次来るのが最後だろうと思いながら後にした。


 ・2021年3月19日

 日高本線代行バスに関してあまりのマゾヒズムゲームであることもあり、永遠に記録するためノベルげ―にしようと思った。

 そのため、各駅の写真を撮ることとした。

 しかしながら、日高本線代行バスは朝6時に札幌を出ないと様似まで行くことができない。

 その前日仕事だったこともあり、へばっていたので、正午に出ることとなる。

 まずは日高本線代行バスを代替する最大のものである日高自動車道のすさまじい橋脚がある節婦駅に行くこととした。

 節婦駅の写真を撮った後、そのあとのバスで浦河へ向かうこととした。

 浦河行のバスは高校生向けのバスのため、平日にしか運転されていない。

 そのため、レアな浦河行という表示を見ることができて満足だった。

 その日は、図書館の3軒となりのホテルに泊まることとした。

 晩飯はカレーにした。

 そのカレー屋はうまいのだが、チェーンが日高門別(富川駅)周辺にあることに気づいて絶望した。



 20日

 浦河駅を出発、午前中は浦河駅を撮影していた。

 浦河の町の国道235・236号線沿いは個人的に三角のトタン屋根の住宅がカーブに沿って並んでいることから北海道の町の中でヨーロッパの街並みを彷彿とさせて個人的には結構好きである。

 あとは、図書館を見たり、ミニシアターに行ったりしていた。

 ミニシアターは結構変な映画をやっていて好みである。

 昼には、ショッピングセンター内のラーメン屋であんかけ焼きそばを食べた。

 そのラーメン屋は結構面白いので一度行くといいと思う。

 そして厚賀駅に行って写真を撮った後、最も好きな駅である大狩部駅に行った。

 大狩部駅のホームを1年半ぶりにVR化した後、ノベルゲーム作りのため、いったん帰ることとなった。


 認可が下りていなかったせいかこの時期なのに日高本線の廃止後のバス交通について一切発表されていなかったことを示しておくのと、廃止間際だったので人が多く乗っていた。

 それに合わせて、バスが増車されていた。

 ほとんどの人間が一日散歩切符のため収益の向上に関与せず、地域住民は並行して走る路線バスのほうが安いため逃げ出している姿を見ると、どうしようもない乗り物だなと感じた。






 3/26

 先週は北海道東日本パスで日高本線代行バスに乗っていたが、あと数日しかないことと結局いろんな遺構を見るためにはレンタカーに乗るほうがよかったので、レンタカーに乗って日高本線を見ることとした。

 案の定つかれていたので2時に札幌駅前でレンタカーを借りて移動することとした。

 まずは静内駅までいくこととした。

 静内駅に行く前に、大狩部駅に行った。大狩部駅の前で日没の動画を撮り、静内駅へ向かう、その後、何を思ったのか日高三石、蓬栄まで行って夜中の撮影をしていた。

 相変わらず蓬栄駅は誰も乗らないのに煌煌と駅舎に照明がついていた。

 大量にあった駐輪スペースが、蓬栄駅の栄光を示していた。

 あと夜に360度カメラで撮影したので、星もうまくとることができた。



 3/27

 朝にホテルで食事をする前に朝6時前に鵡川駅まで行く。

 鵡川駅の撮影をした後汐見駅から順々に静内まで撮影をしていく。

 その際に橋が流れた部分なども車なので見に行くことができた。

(実をいうと、車を止めるスペースが狭いため、一番滅びた場所まで行きやすいのは道南バスだったりする)

 朝食を食べた後、様似まで行って行きがてら続々と写真を撮っていく。

 日高東別は国道から離れていたこと及び絵笛駅は見つからなかったのでパスして様似まで行く。

 様似まで行ったとき、ちょうど札幌からくる代行バスの到着の時間だった。

 その時に様似町のマスコットがいたが、滅びる前になって観光客を目当てにするのは何ともなと思った。


 一回浦河へ戻り、浦河駅のマルス端末で切符を買うという体験と、鵜苫駅が撮影しづらかったので鵜苫駅まで代行バスに乗ることとする。

 鵜苫駅に行く前に、先週も食べたラーメン屋にしようかと思ったが、地元民向けの店っぽかったのであまり入りにくいこともあり、その隣のスープカレー屋にすることとした。

 スープカレーは特に何の変哲もなかった。


 食事後、絵笛駅を撮ろうとするも車を侵入させられないので、馬と絵笛駅の写真を撮ることとなる。


 その後浦河駅まで戻り、最後の代行バスへ乗る。

 代行バスはおそらく札幌都市圏で活躍していたものだったのだろう。

 ダイヤ改正前は運賃表示がLED赤色電光表示板だったが3月のダイヤ改正からディスプレイタイプになっていた。

 それが特に何かあるわけではないのだが、多分札幌都市圏で活用されていたものが転用されてきたのが僕はJRバスを使っていたので懐かしく思わせる表示だった。

(しかも昔は広告が手稲区のものがそのまま貼られていた。)



 鵜苫駅に代行バスで行く。

 到着すると同時に普通の日勝線のバスが浦河へ向かっていった。

 鵜苫駅舎の塗装は塩害によって錆びていた。

 2003年に塗装されたものであって、ウィキペディアの写真はその4年後に撮られていたものであり、ぴかぴかであったが、18年たつと当然ながら再塗装されなければ日光によって脱色するのは言うまでもない。


 自転車できたと思われる人物を無視しながら駅舎を撮影する。

 鵜苫の集落は特段何もなかった。民宿しかなかったような気がする。


 鵜苫のバス停から浦河に帰ることする。

 いつもフリー切符ばかり買って代行バスに乗っていたが、切符を買って代行バスに乗ったのは実は初めてである。

(静内駅で入場券を買って侵入したことはあるが。)


 最後に浦河から日高東別駅を撮影し、苫小牧のネットカフェに泊まることとした。

(車では駅舎まで入れなかった。静内駅に止めて代行バスでそこまで行く気力はなかった)



 3/28

 最終日

 14時までにレンタカーを返さなければならなかったので、最後に朝5時に橋を見たり、朝6時の静内駅を見たりしていた。

 ついでなので襟裳岬まで行こうとして途中で間に合わなくなりそうになって挫折して帰ってきた。




 終わりに

 ・札沼線の北海道医療大学~新十津川の時も思ったが、廃線になるときには人が大量にやってきてそのあとには誰も来なくなるのはどうしようもないのだなと思う。

 ・代行バスが混雑してきたから2台走らせるのは非効率だと思う。

 (道交法の関係でバスは定員以上載せられないのもあるが。)


 お気に入りの日高本線代行バススポット選手権


 ・大狩部駅

 海岸が見られるのが大好きです。

 あと、駅前に住宅があるのが結構面白いです。

 商店はないので何も食べられませんが。


 ・浦河駅

 こ線橋が大好きです。

 こ線橋に書かれた青色申告の町の文字が結構好きです。


 ・東町駅

 ホームが崩落していました。

 

 最後に亡くなって結構寂しいです。

 もっと乗るべきだったかもしれません。

 留萌線が滅びたときは留萌駅の駅そばがなくなるのが寂しくなるのでしょうか。


 これで3500字、3時間で書き上げました。

 ちゃんと推敲しろ。

 おしまい。







  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る