第13話 いきなり団子

 いきなり団子、ご存知ですか?

 熊本の郷土菓子で、米の粉と小麦粉で作った生地でさつまいもとあんこを包んで蒸したものです。シンプルながら贅沢なお菓子。

 後輩さんのお母さまからのリクエストで、急遽挑戦してみることになりました。今は夏。本当はさつまいもの旬にやりたかったけれど、試しにやってみようじゃありませんか。


【材料】

 白玉粉 200g

 小麦粉 200g

 塩 小さじ半分

 水 300~350cc

 さつまいも(小さめ) 数本

 あんこ 適量


 これで16個くらい作れますね。



 ということで、まずはよく洗ったさつまいもを輪切りにしていきます。一番太いところでも直径7~8cmくらいまでが無難かも。そのくらいの小さめなさつまいもを、厚さ1~1.5cmくらいに切り分けて水につけておきます。断面の角を軽く面取りしてもOKですよ。



 次に、生地を作りましょうか。

 白玉粉と小麦粉、それから塩をボウルに入れて軽く混ぜてから、水を少しずつ加えて混ぜます。最初は菜箸でくるくる、塊ができてきたら最終的には手で。

 生地は耳たぶくらいの硬さが理想です。水の量で硬さが決まるので、入れすぎ注意ですよ~。


 できあがった生地は、16等分して軽く丸めておきます。



 さて、あんこは第3話 練り羊羹を参考にしていただきましょうか。

https://kakuyomu.jp/works/1177354054917250697/episodes/1177354054917367651

 小豆を500gで作ると、半分以上余るかな。今回の試作では小豆500g・砂糖450g・塩ひとつまみの分量で作った粒あんを使いました。

 それを適当な量取り分けて丸め、軽くつぶします。



 さてと、生地で中身を包む前に、蒸す準備をしないとね。蒸し器を乗せられる鍋に水を入れて火にかけますよ。



 火にかけたら、さっさと生地で中身を包みましょ。丸めた生地を平べったくつぶし、真ん中にあんこ、その上に水を拭き取ったさつまいもを乗せて生地で包みます。蒸し器にくっつかないように、クッキングシートを切ったものの上に、さつまいも側が下にくるように乗せてから蒸し器にセットしました。

 これを16個。でも我が家の蒸し器では一回で全部蒸すのは不可能なので、二回に分けてやっていきますか。


 お湯が沸騰したら、鍋に蒸し器を乗せて蓋をします。蓋からの水滴が落ちないように、布巾か蒸し器用の網をお忘れなく。蒸す時間は15~20分くらい。さつまいもに火が通ればOKです。


 ほどよい塩気のある団子生地と、あんこやさつまいもの甘さが絶妙です。冷めてもおいしいけれど、私はホカホカのほうが好きだな。

 なお、依頼主である後輩さんに『いきなり団子』を渡したところ、お母さまが熊本出身であることが判明。その日のうちに、冷たいまんまとレンジで温めたものをおいしそうにペロリと召し上がったそうなので、味は保証済みかな。

 自分で試食した感想。さつまいもの皮の味が苦手な方は、輪切りにしたとき包丁でむいてもいいんじゃないかなと感じました。新しい芋ではないから、そう感じたのかもしれないけれど。

 こりゃ、我が家のさつまいもの収穫期にまた作らねばですね。楽しみが増えました!

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