第28話


Al「わからないしか言わない人の気持ちがわからない」


Mg「今日も急にどうしたの?」


Al「補習の人の手伝いさせられたの。それでこっちが色々丁寧に説明してあげているのにさ、最後全然わからないとだけ言うんだよ。酷いよ」


Mg「難しい問題だったんだね」


Al「だからそれを難しくないよう説明してあげたんだよ私が」


Mg「してあげたと言っても、アルちゃんにわかることが他の人にもわかる訳じゃないと思うよ」


Al「ならせめて何がわからないか言ってほしいよ。わからないだけじゃこっちは何がわからないかわからないもの

コミュニケーションってお互いに歩み寄ることで成立すると思うんだよ。なのに全然わからないって壁作られたらそれ何もできないよこっちは

お互いに歩み寄る為のきっかけを出してくれないと困るよ。何処がわかれば先に進めるかっていうヒントが。ミグちゃんならわかってくれるよね?」


Mg「全然何もわからない」


Al「ああああああああああああああああ!!」


Mg「私が悪かったから発狂しないで。それ本当に難しい話だと思うよ。何故なら向こうも何がわからないかわからなかったのかもしれないから」


Al「どういうこと?」


Mg「完全にちんぷんかんぷんだから何を理解する必要があるかとかもわからなかったんだよ。本当に全然、1からわからないの」


Al「だから私が1から説明したんじゃない」


Mg「そのアルちゃんの1がもうわからなかったんだね」


Al「えぇ・・・・」


Mg「だから例えば1の1というか、0.1とかから説明が必要だったのかもね。受け手がもっと歩み寄ってくれるように」


Al「最初から受け手も歩み寄ってくれないと困るよ」


Mg「仕方ないよ今は受け手主導の世の中だもの

ある程度は受け手側が受け入れる気持ちにならないといけないけど、これだけ沢山の情報に溢れている世の中だからね。全部受け入れようとしたらすぐお腹一杯になっちゃうよ」


Al「ふーん・・・・」


Mg「だからすぐ一杯にならないよう、無理だと思ったらそれ以上は受け入れないよう脳が判断したのかも

もしそうなら人間の脳って凄いよね。アルちゃんもそう思わない?」


Al「全然何もわからない」


Mg「ああああああああああああああああ!!」


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る