第22話 朝の話② 二回目の自己紹介:1,2班が前に出た

 「さあ、二回目の自己紹介を始めるよ。

1,2班の人は、私の自己紹介カードと筆記用具をもって前に出てきて。

さっきも説明したように、話の途中でみんなの様子を感じようと「間」をとったり、問いかけたりします。

その時、誰のどんな様子を感じられたか、メモしておきます。

後で振り返りをします。

その時、自分の聴き手を観ての感想を話してもらいます。

1,2班以外の人は、どんどん反応してくださいね。」

とみんなに説明をした。

1,2班の人が、みんなの表情の観える思い思いの場所についた。

先生は、それを目で追い、アイコンタクトを交わし、にっこり微笑んだ。

みんなもそれぞれに友達に視線や笑顔を贈っている。

和気あいあいと言った雰囲気だ

すると、先生がドンと机を叩いた。

びっくりして音の鳴る方をみんな見た。

その時、

「今から、私の自己紹介を始めます。」

と話し始めた。

「間」をとり、みんなと目を合わせるように見回している。

「マイネーム イズ 松下。」

そう言って大きな目をくりくりさせながらみんなを観ている。

俺は、昨日と同じように名前を言ってくると思った。

だから、英語できたからびっくりした。

みんなもlこのサプライズにニコニコしている。

「マイ ホビー これは、趣味のことです。

 マイ ホビー イズ プレイ ピアノ。

 私の趣味は、ピアノ演奏です。」

そう言い終わるか否か、俺は

「先生、何か弾いてよ。」と言っていた。

「そうねえ。

それじゃあ。」

と言って、教室にあるオルガンの前に行った。

みんなの視線も先生の後を追って教室の右側のオルガンの所へ移動した。

「それじゃあ、弾くよ。」

そう言って演奏が、ジャジャン、ジャジャ、ジャンと始まった。

あれ?どこかで聞いたことのある曲だ。

みんな思い当たるようだ。

そうだ、隣の中学校が下校の時に流している曲だ。

「これは、みんなも聞いたことがあるでしょ。」

という語りかけに、みんなも頷いている。

「ビートルズのレット・イット・ビーです。

あるがままでいいんだよ。

今のあなたは素敵です。

そこから、伸びていこうと歌っていると思います。」

そう言うと、

「うまくいかなかった時、この曲を思い出します。

そして、結果ではなく、頑張った自分の姿を思い出します。

以前より成長した。

偉いぞ、自分と自分褒めをします。」

そう言うと、

「これで、私の自己紹介を終わります。」

と締めくくった。


「帰りの会で、観ていた人に一言ずつもらうから。

忘れないでね。」

そう言って朝の話は終わった。

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