神様の無駄話

秋宮 千幸

第1話

おぉ、まさかこんな所に人が来るとは珍しいこともあるのだな。


おいそこの君、この村にはもう人はいないぞ。


なに?居るじゃないかって?いったいどこに?


私か?残念ながら私は人間ではないぞ、私はこの村で信仰されていた神様だ。


なぜ笑っている?笑えることなど言っていないぞ、もしや、信じていないのか?ならばいいだろう、君を信用させてやる、ちょっと話につきあえ。


なに?長くなりそうだからいやだって?つれないやつだなぁ君は、私は君がここに来なきゃ消えていたんだ、何かの縁だと思って聞いてくれや。


あれは今から100年以上前、私は予知の神としてこの世界に生まれた、生まれたばかりの頃はこの予知とゆう能力はとても素晴らしいと思っていた、天気は分かるし、この後起こる事件も分かって回避できる、その時はとても充実していた気がする。


だがそんな平凡な日は長く続かない、私は、この平凡な日々がつまらないと日に日に思い始めていた、だから80年位過ぎた頃私はこの予知の能力を一度切ってみた、私はこの時能力を切ったことをすごく後悔している。


切った数時間後、この村は山賊に襲われた、

何がなんだか分からなかった、悲鳴が聞こえ、道は血で染まっていた。


山賊がすべてを終えて居なくなったあと、私は一人で絶望していた、あの時私が能力を切っていなかったら、私があんなこと思わなかったらと、すごく自分を恨んだ、でも今ではこれで良かったのかもしれないと思っている自分がいる。


実際この村で予知をしてもあまりいいことはなかった、とゆうより私がいなきゃ殺される前に皆死んでいたとも思う。


だからもう私の仕事は終わったと思った、

何故かって?、そんなの決まってるだろう、

どんなに予知で運命を変えてもその後につけがまわってくるからさ。


だからもうこの能力は使わないと決めた、この能力があるとみんな不幸になる、そう思ったから、それからはずっと能力を使わないで今日に至る。


どうだ?私の話は、あまり面白くもない無駄話だったかもしれないが、私はひさびさに話しが出来てよかったよ。


そうだ、一様きみのこれからを予知してみようか、……ふふ、冗談だよ。


さぁ行った行った、君の人生はまだ長いんだ、こんな所で長居して時間無駄にする気かい?


あぁ、それと一つだけ忠告、君はこれから先何度も人生の壁にぶち当たると思う、でもけっして背を向けてはいけないよ、それは君が越えなくちゃいけない壁だ、君は頑張れば何処にだって行ける。









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