第8話 初回ガチャを回そう
私物が山積みになってしまったがとりあえず、時間が止まっていたリュックサックに食べ物を、それ以外をウエストポーチに戻した。
ウエストポーチから日本刀や盾が出てきたので大きなものでも入ると思い、押し込んでみたら入った。
青い狸に見えるロボットが自前の道具をポケットに戻してるような感じだった。
私物の回収中に工具箱や布団など生活に使っていたもの、ダンジョン生活の役に立ちそうなものが見えたのでそのあたりは横において使うときにすぐに触れるようにしておく。
「他のを整理するのは時間かかりそうだから、先にガチャを回そう」
もくもくと私物をウエストポーチに仕舞っていたのだが物量が多くて疲れてきたのと、量が量なので続きに時間がかかりそうなので先にガチャへ寄り道をしよう。
ガチャの回し方は生まれ変わってから目が覚めるまでダンジョンで寝ていた事になっているみたいでなんとなくわかる。
「『メニュー』」
メニューを開きたいと思いながらキーワードを口にすると手元にガラスの板のような物が現れる、そこには半透明の色んな枠にステータスや装備、所持スキル、所持金、等と書かれている。
それをタッチパネルのように操作し、その中のダンジョンメニューと書かれた魔王(ダンジョンマスター)専用のメニューを開き、ガチャと書かれた項目を選択する。
するとガチャについての情報が見れる。
「ガチャの種類は、武具ガチャ、スキルガチャ、設備ガチャ、モンスターガチャと全カテゴリーが混ざってるオールガチャの5種類か」
こちらの世界では魔物をモンスターと呼ぶらしい。
そして、0DP、100DP、1000DP、10000DP、100000DP と投入できるDPがそれぞれのガチャに書かれている。
それと今の所持DPも見れて、俺の今の手持ちは10000DPとある。
DPを消費してのガチャは今しばらくはしない方向でいこう、良さそうなものが出そうなガチャは高いし、前世でガチャに痛い目を見せられた友人を複数人知っている、触らぬガチャに爆死なし、だ。
「まあ毎日の無料ガチャは回そう、まずは武具ガチャから」
無料ならばノーリスクだし一日一回づつと制限もあるので沼ることはないだろう。
ガチャメニューの0DPというボタンを押す、すると目の前に目を開けていられないほどの光が発生した。
そして、その光が収まると1つの腕輪が宙に浮いていた。
その腕輪を手にとってメニューの持ち物から確認してみた。
「鑑定の腕輪、この腕輪を装備すると〈鑑定〉、〈観察〉のスキルを入手でき、腕輪装備中は対象スキルのスキルレベルが倍になる、か」
アクセサリーでスキルを入手できるなんて、初回は珍しいものが出るようになっているとはいえ、アタリなのでは?
スキルガチャも同じように回して、同じような光が現れた。
光が収まった後には書類のような物が1枚浮いていた。
それを手にとって書かれていることを読んでみたら、スキル名と簡単な説明が書かれていた。
「スキル名は〈ゴーレムマスター〉、スキル効果はゴーレムに関係するスキルを入手でき、効果量は各スキルよりも上昇している。 か
1つでいくつものスキルが使えてお得なのかな?」
ゴーレムがどれ程使えるかによるか。
そしてこの書類のようなものは読み終わると俺の身体に吸い込まれるように消えた。
ちなみにこの書類のようなものはスキルシートという名前だということも吸い込まれたときに頭に流れてきた。
ダンジョンによる知識の補填によるものだろうか?
次は設備ガチャを回す、すると前の2つよりもまぶしい光が部屋中を真っ白に照らした。
少し時間が経ってから光が収まり、不動産屋さんの壁に貼られているチラシような紙がそこにあった。
その紙には、露天風呂の写真に、神々の温泉 価格0DP、浸かることにより体力、魔力、状態異常、ケガ、呪い、病気が完全回復! さらに浸かるだけで体力、魔力の上限が上がる! しかも回復効果は飲んでも発揮する!他にもサービスがいっぱい!
と書かれていた。
「何か書かれ方が軽い感じがするけど、これが本当なら大アタリだよ」
すごい、先程神様に聞いていた戦闘をせずに強くなる手段が転がり込んできたよ!。
しかも死にづらくなる体力と前世ではなかった魔法に関する魔力が上がるのだ小躍りして喜びたい。
しかし時間もないのでこの喜びの余韻に浸りたいが、この勢いに乗って、残りのガチャも回そう、チラシの使い方は後回しだ。
次のモンスターガチャを回すと設備ガチャと同じように部屋を照らした後に残ったのはオレンジ色の卵だった。
「卵? モンスターが直接出るわけじゃないんだ」
卵の大きさはとても大きく、高さはだいたい1メートル程ある、モンスターの卵としては普通の大きさなのだろうか?
さわってみるととても熱かった、中にいるのは火属性のモンスターだろうか?
恐る恐る叩いて殻を確認すると、厚そうなので持ち上げてみた。
持ち上げた感想としては、とても重たかったが持てないほどではなかった、しかし持ちながら走るのは無理そうだ、それに持ち続けると卵の熱さで手がきつくなるので割らないように気をつけながら下ろした。
これ以上詳しく調べるのは後にしよう。
「即戦力を期待してたから少し残念かな?」
いつ生まれてくるかはわからないが、近くにいるだけならとても暖かいので、暖房代わりに近くに置いておこう。
最後にオールガチャを回したら武具ガチャの時のような目の前を照らす光が現れたあと、拳銃を残して光は収まった。
手にとって確認するとリボルバー式と言われるものだ、色は灰色。
弾丸は6発込めれるようだが、中は空だった。
銃に詳しくないが、恐らくこれは元の世界には無いものだろう。
一番長いところで俺の靴2足分あるので大体60cm位で、引き金のところから銃口の下辺りまで刃物が付いている。
他にはグリップのところや銃身の周りに色々つけれそうな溝や穴が空いている。
専用のケースが付いていて、それにベルトもあって腰に付けれそうだ。
見た目は、軍人や警官が持っている姿よりもテレビゲームのキャラクターが持っている姿をイメージする方がしっくりくる。
メニューの持ち物から確認したところ、この銃は魔法銃という種類で、使い方はこの銃に魔法を込めてからトリガーを引く。
すると、様々な特性を込めた魔法に付加する事ができる。
付加できる特性は、貫通、増幅、加速、増殖、複製の5つ、あともう1つ付加する特性を自由に決めれるところがあり、合計6つの特性が付加でき、リボルバーに込めれる弾丸の数と一致する。
「特性の自由枠は一度決めると変えられないみたいだから、他の特性を使いこなしてから決めようかな?」
まだ一度も使っていないうちから、決めることもないだろう。
武器として見ると自由枠を決めなくても、とても良い武器に感じる、十分アタリだ。
初回ガチャを引き終わって、改めて結果を見ると
腕輪、チラシ、卵、銃が俺の回りにある。
一部、使い方や詳しい内容がわからないものがあるがどれも珍しいものであることは間違いないだろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます