これは、ただのBL作品ではないっ!

軽快なテンポで進む話運びにすっかり巻き込まれて読み進めていくうちに、主人公であり、語り手である山猫くんと一緒に、喜んだり、悲しんだり、苦しんだりしてしまう物語です。

山猫くんと黒犬くんが、性別がどうとか、社会的にどうとか、そこのレベルではなく、人間のもっと深いところまでお互いが理解しようとする過程は差し迫るものがあります。また、二人の抱えている問題は、多かれ少なかれ私たちの中にもあるリアルさがあるため、読者の心を強く揺さぶる衝撃作だと思います。


いつの間にか、あとみくワールドにとらわれてしまう、そんな力のある作品です。
個人的には、主人公以外の魅力的なキャラたちにも注目です。

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