退廃的自殺論

自らを殺すのには慣れている

蚊を潰すより簡単だろうさ


喉の奥より這い出かかった

ことばの息の根を

さあ見えない凶器で止めようか


変なところで強気になって

弱く在り続ける道を只管歩む


取り繕う言葉 自己への言い訳

本音は何時何処へ埋めたっけ


分からない 知っているけど

知らないふり それでいい それがいい


その内この情念も霧散

雲散霧消するだろう


涙なんて涸れたのはもう遠いいつか

ひとのこゝろなんて鰻よりも掴みづらいかな


でも案外アメーバよりも単純でちっぽけ

だからこそこうして刃を突き立てるのだ


情けのない己れを虐めるのはわけもないよと


間違ってしまった勇気の果てに

それこそが正と酔い痴れ惚れる


今の居場所もやがて霞むか

臆病者の宴会場


償おうか自らの為に

いずれ孤のまま退廃的な自己愛に焦がれ

火を放つのだろう


何が正しく間違っているか

人それぞれ答えは違うという が


解なんぞものはそもそも無くて

この世は愚者が見てる夢なのかも知れない


どうすりゃいいの 神様お願い

罪深い愚かな羊の祈り

届くわけもなく雲散霧消


どうすりゃいいの 僕らお願い




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