たすけてくれ!いきなり隣の女がクワガタ食べ始めたのだが!?

かな

第1話いや、あり得ねぇだろ。

何を言っているか分からないかも知れないが隣で少女がクワガタをバリバリ食べている。

腹の方から食べており最初の内は必死に手をバタバタさせていたクワガタももう動かなくなっている。

少女はいかを食べいるように口からクワガタの代名詞ハサミが飛びていた。

甘味海はそんな異常な光景を隣で見ていた。

少女と甘味は同じくベンチに座っており、少し横にずれれば肩が当たってしまうくらいに近い距離だった。


しかし距離とは裏腹にその光景は甘味にはその少女と自分の世界が違うじゃないかと思わせた。


どうしてこんな異常な世界に巻きこまれたのかそれは少し遡る。


ウー!ウー!とアラームが甘味の耳の側で鳴っていた。

かなり大きな音であり、壁があったとしても普通の目覚ましより音が大きいだろう。

この目覚ましのキャッチコピーはどんな睡魔 にも。百戦錬磨。

目覚まし界の英雄をあなたに。

爆音目覚まし『百戦錬磨』

広告なので誇張して書かれているかも知れないが本当に百戦錬磨なら今日が敗北の日になるだろう。


『すやすや。』と甘味は百戦錬磨の音を聞いてもそんなの関係ないと言わんばかりに寝ていた。



『百戦錬磨』ここまでかと思われた瞬間、甘味の部屋のドアがバン!とおもいっきり開かれた。

ドア開きかただけで開けた人物が相当に頭にきていることがわかるだろう。

『百戦錬磨』は甘味を起こすことはできなかった。

しかし、壁一枚先の妹の甘味空を起こしていた。

彼女の顔は遠くから見ても恐らく怒っていると判断されるだろう。

いや、離れば離れるほど鬼だと間違われるじゃないだろうか。

それほど空は顔に怒りを出していた。


そして、甘味が寝ているベットまでつかつかと歩いていき

鳴り響いている『百戦錬磨』をとりおもいっきり堀の体にぶん投げた!


哀れな『百戦錬磨』。目覚ましだからと言ってそんな起こしかたをしたくはなかっただろう。

目覚ましは見事に甘味の体に当たり

『う。』と小さな呻き声をあげた。

最強目覚ましに黒星はつかずにすんだのであった。


『いった!なになに?』と甘味はベットから飛び上がり回りを見る。


『おい!てめえ今何時だと思ってるんだ!次やったら目覚まし時計より先にてめえの息の根止めるからな!』と言った後に腹に強めのパンチが入る。


グフっと甘味は起きたばかりなのに倒れ込んでしまった。


『サービス』と言い空はそのまま部屋を出ていった。


残されたのは無残に床に転がる勝者の目覚まし。そして無残にベットに倒れこむ敗者の甘味海。

争いは憎しみしか産まないと身をもって体験した物と人間であった。


『そう言えば今何時とか空のやつ言ったいたけど。』と床に転がっていた目覚まし時計を拾い時間を見てみると朝の4時を針は示していた。

『時間間違えてじゃん。』と時計を見てようやくセットした時間が間違っていた事に気がついた。

本当は7時にセットしたはずだったんだが。

ありゃー。これは確かに怒るよな。

空のやつ低血圧だしなー。

いや、そうゆう問題じゃないか。

と勝手に自分で納得しならがら隣にあるカーテンを開いた。

確かに夏になり日が昇るのも早くはなってきたがまだ外は薄暗かった。

夜と朝の間の時間だった。


『本当に4時なのか。』と小さく呟いた。

夏と言ってもまだまだ朝は肌寒いのでまたベットの中に入りこんだ。

中は温かく海を寝かしつけるには最適の場所だった。

サナギの繭のようになりながら考える。

海は寝る事が一番好きであり、目を瞑ったらすぐ寝れる自信がある。

しかし、今日はさっきほどの空による攻撃により腹がずきずきしてちょっと寝ずらかった。

じーっとしてれば痛くは無いのだが小さな物が指にささっている感じに似ているかもしれない。

集中できなくなる感じ。

海は少しため息をはいた。大好きな寝る事が出来なくなってしまった今どうするか。とまだまだ薄い外をちらっと見た。

小腹がすいたしちょっと早めの朝ご飯買いに行くか。

お腹と頭に相談した所、満場一致で賛成されたため財布をもって家を出た。


少し歩けば公園の隣にコンビニがあるしそこで適当な物食べるか。


海はこの判断が間違えだったと後で知り大きく後悔するのであった。













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