リサイクル着物のあれやこれ



 皆さんは古着屋さんに行ったことってあるでしょうか?

 私は服に関して、とんちゃくがなかったので、古着屋で買うこともよくありました。

 しかし、古着屋さんに置いてある着物には近づきにくかった………なぜなら。


 説明ナッシングでよく分からない着物が多かったから!!!!


 これに尽きます…………。

 知識や経験がないと、リサイクル着物っておっかなびっくりです。

 私の場合、初めは見るだけ~という様子見。後に店員さんに声をかけ、説明してもらい、何着か購入。時折、失敗。今は無難なものを購入できるまでに。

 といった感じです。

 いや、本当に、リサイクル着物って説明ないし、絹なのか化繊なのか、よく分からないものが雑多に置かれているんですよねー。

 下手をしたら、売っている店員さんすら把握してない(古着屋でない、リサイクルショップの場合はたまにあります)なんてことも。

 なので、リサイクル着物は注意深く慎重に。と、言っても格段に安いんですが。 

 ちなみに、私が持っている着物の多くはお姑さんからいただいたもの。自分であつらえたものは、色無地と小紋の二着だけ。あとは、長襦袢を一着、袋帯をお式用のと洒落用ので二つ。で、あ、上っ張り、道中着を購入したんだった。

 こうして書き出してみると、それなりに正規品を購入してるかなぁ。独身時代のボーナスよ…………。

 着物好きさんはもっとつぎ込んでいたりするのかしら…………。

 浴衣やウール着物、化繊着物っていただきものが多いのですが、ウールの長襦袢やら夏用長襦袢は古着屋で購入しました。

 長襦袢はかなり探し回って購入した気がします。なにしろサイズが厳しくて。

 古着屋、リサイクル着物での第一関門は、サイズです。とりあえず、試着あるのみって感じです。

 サイズ感を確かめないで買うと失敗する経験は多々。古着屋、リサイクルショップでは手にとって、とりあえず羽織ってみてから考えた方が良いです。

 何回も布地に触っているうちに、「あ、これ化繊かも」「これはウール」「絹かなぁ」と分かってくるので、ちゃんと自分の手にとって確かめてみるっていうのが大切。

 あとは汚れ。これは本当~に、よくよく調べてお値段が妥当か検討する必要があります。古着屋、リサイクルの着物の汚れやシミは、とれないと思っていた方が良いです。

 例えば、右の前にシミがある場合、まぁ何とかなります。しかし左側や胸元、衿(ファンデーションがつきやすいのでシミになってしまっていることが)等、着てみたら目立つところにシミが………というものも多くあるので。

 それと普段着の着物を買う時、私が見るポイントは『居敷当て』。

 単の着物で、お尻のあたりにあて布が縫い付けてある着物。こういう着物は日常使いを想定していて、前の持ち主か呉服屋さんがきちんと着物のことを把握していた証。

 居敷当てってないものもありますが、あった方がもちろん破れにくいです。特に何回も着る場合はどうしてもお尻のあたりは磨耗が激しい。

 それに備えてあるってことは、日常的に着物を愛用していた人がそのお着物に関係していた確率高し、なのです。



 リサイクル着物で他に気になるところといえば、臭いでしょうか。

 お店にもよりますが、基本的に古着屋さんリサイクルショップさんは扱いが雑だと思っていた方が良いです。すごーく、ピンキリなのですけどね。

 古着屋さんやリサイクルショップも、着物に詳しい店からむしろ洋服メインな店まであります。

 店員さんが本だたみできないところとか、マジであります。ハンガーでずらっとかかって並べてある、たたむ気配ナシなお店。

 そういうお店で買うのは嫌って人もいるかも。着物専門の古着屋さんなら、そうしたことは少ないので探してみてください。

 ただリサイクルショップも時々ですが掘り出し物があって、且つお安いのですよ!

 500円や1000円のお着物があるので、化繊やウールだったらお買い得なのですよね~。もちろん購入した後、すぐさまお洗濯です。

 洗濯すれば、だいたい臭いはとれます。あとはクローゼットに消臭剤を置いておくのも良いです。

 そうそう、着物を保管してある場所は、除湿剤を置いておきましょう。カビは敵!

 古着での絹の着物は、私は特に慎重になります。だってクリーニング代を考えると………。下手なものは購入できません。

 今までにリサイクルで購入した、絹のものは訪問着と小紋の二着だけかな。あと、夏大島があるけれど、あれは普段着扱いなので。

 もうはっきりキッパリ、これは絹だ! と分かった上で、汚れが少なく、値段を考えてみたら、超お買い得の着物しか購入しません。

 確か訪問着は七千円、明らかに手描きの小紋にいたっては千六百円だった。投げ売りされてた………。

 と、このように、ものすごい掘り出し物があったりするので、リサイクルショップ通いは楽しいですよ。

 私は絹のリサイクル着物は購入したらとりあえずはクリーニング派なのですが、呉服屋さんがとっても苦々しい顔をします。

 でも絹だと思って買ったら化繊だった、というオチも。この時は呉服屋さん、「ポリの着物ですねぇ」とどことなく嬉しそう。

 この着物目利きがちょっと楽しかったりします。

 呉服屋さんの「こんなんどこで見つけてきた? 古着だから一万以下? やってられんわー」とか、「残念、化繊だわー。もうちょっと見る目養わないと」っていうリアクションが勝負みたいなんですよね。最近はポリ続きで負け越してますけど。

 やっぱり呉服屋さんとしては、新品をあつらえてもらいたいんでしょう。

 リサイクル着物のクリーニングは不本意だろうなぁ。が、古着で買いますけどね!



 さて、ここでちょっとだけネットオークションによる古着着物の購入について。

 実は私、ネットで購入したことがありません。あ、帯は購入したことあるのですが、着物、長着は怖くてしていないのです。

 理由はやはりサイズです。着物って身長だけではなんとも判断できないといいますか。身幅や腕の長さなんか、どうしても羽織ってみないと分からなかったりするので。

 そんな理由で、ネットでの古着着物は購入していません。

 ただ帯はそうした心配が少ないので、安い物は購入しても大丈夫かと。絶対ではありませんが!

 半幅帯が多量にまとめてオークション(ヤ◯オク)に売りに出されていたりしますが、ああいったのはどの程度の汚れがあるか分からないので、避けてます。

 リサイクル品は何にしても、汚れと価格、いかに使い倒せるかを冷静に判断する必要があります。

 数千円のものでも、ちょっと迷ったら買うのを止めてみるというのも、良いと思います。

 着物は縁のあるもの。手元にこなかったということは、縁がなかったと思うようにしています。

 逆に、悩み抜いて手元にお迎えした着物や帯は、本当ーっに良く使いますよ! 愛着がわくので~。

 で、つい安さに目が眩んでしまったり、安直に買ってしまった着物は、実はあまり着なかったり………。

 もちろんリサイクル品なので数千円なのですが、それでもあんまり着ない着物って、後ろめたくなっちゃいます。

 もっと着てあげれるようにお出かけしよーっと。

 皆さまもリサイクル着物でお手軽に和装を楽しんでくださいませ。思っているよりずっと安上がりだったりしますよー。お試しあれ!











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