Low Down

フランク大宰

第1話 Low Down

夢の中で私は片田舎の遊園地にいる。

「世界は破滅に向かっているわ」

君が昔そう言ったように、今

文明は崩れ去っている。

 そして私は上空から遊園地に着陸する。すると刀やらを持った小人たちが私の回りに集まってきた。彼らは私に招待状の有無をしきりに問いかけてきて、私は困ってしまった。

 そんなものは持っていない、何故って、私は空からやって来たのだ。

結局、彼らは私のジャケットの右ポケットから招待状を見つけた。

「失礼しました、Mr M 。彼女はあちらの城の中におられます」

とびきり小さい小人がそう言った。

私はその西洋調の城へ、革靴をカタカタ鳴らしながら向かっていった。門につくと衛兵達が分厚い鉄の扉を開いてくれた。

彼女は城の頂上にいた、正確には最上階の事務所の中にいた。



「貴方はもう何百回と此処に訪れているわ、忘れているだろうけれど」

「そうだね、全く覚えていない、こんな寂れた遊園地なんて」

「貴方は疲れすぎているのよ、目をつぶりなさい」

 私は言われたとおりにした。


ガタガタと遊園地の修復工場の

音がする。あまりに古くてジェットコースターは死への片道切符になっている、これぞ文明の崩壊だ。

そして此処は古い記憶の場所、けれど未だに私を傷つけ続ける。

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Low Down フランク大宰 @frankdazai1995

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