美少女がおっさんに体を奪われたので舞踏会にロボットで殴り込んで取り返しに行く話

みぐだしょ

前史

この物語の舞台となる世界は光陽と呼ばれる恒星とそれに伴うふたつの星を持つ三重星系にある天球ヘブンと名付けられた惑星である。光陽系の第二惑星である天球ヘブンへ後に地球となる世界から人々がやってきたのは数万年もの昔である。彼らをこの世界へ導いた管理者はやがて暴虐なる神へと変貌し旧世界文明をことごとく粉砕した。その結果、この世界に残る地球の残り香は一掃された。


それからしばらくして新光皇と呼ばれる人物が現れて新たな暦を始めた。新光皇暦である。新光皇は南の地に御蓮を拓き、そこを此花皇家に任せると自らは西へと赴き馬帝ムスタングとして12の王家を従えた。アプルーエの起こりである。それ以前よりあるアイサ文明や、後にバーソロミュー・リズによってリズ新領域が開拓されこの世界の基盤が成り立った。


そして新光皇暦20世紀末、世界はふたつの勢力に二分された。リズ連邦とそれに抗する帝国、王国群である。その状況下において旧世界のレガシーを用いた最新の兵器が登場した。巨大人型機動兵器アームヘッドである。アームヘッドは二大国の勢力図を大きく変え、最終的に双方をほろぼした。(リベンジおよびパニッシュメント、マキータ年代記)


そう、アームヘッドはただのロボットでは無かった。旧時代の管理者が新たな器として復活するために過去の機械生命体をロボット兵器として人類に再利用させようとしていたのだ。だがその目論見は人類文明世界へのダメージと共に泡と消えた。しかしながらロボット兵器の皮を被り蘇った機械生命体は彼だけでは無かった。多くのアームヘッドが自我に目覚めた。そして旧世界の霊長たる機械生命体は現在の霊長に闘いを挑んだのだった。(ジエンド)


アームヘッドの最終反乱は、目的の達成という意味では失敗に終わった。人類とアームヘッドの生き残った多くは再び共存し、あるいは傷ついた世界を捨て星の海へと旅立った。そんな中でアームヘッドの自我は再び埋没していった。傷ついた世界に残された人々は外では無く内、惑星の地下を目指した。新たな力を求めて。


そして惑星の地下に広大な地下世界であるガフが生まれた。新たな力、ヘヴンズレイによって人類は何度目かの繁栄を謳歌していた。そこへ破滅の力が星の内より現れた。それに人々はかつて救世主と呼ばれたアームヘッドの力で対抗した。メシアタイプアームヘッド、μTミュートである。そしてアメノイワトと呼ばれる破滅の力による大破壊もその繁栄を終わらせるには力不足だった。しかし、その繁栄も終わる時が来る。ヘヴンズレイが枯渇したのだ。ガフ時代が終わろうとしている時、ガフの1地区ヴァルハラは唯一潤沢なヘヴンズレイによって地下世界に覇を唱えようとしている。そこへ1人の少女が現れた。自分のほんとうの体を取り戻しに。

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