サントゥクスナ・パラディース・アールデン帝国の内政改革


前回、ラインテルン公国と同盟国のパコルト、フェラントリア、プロリアストを滅ぼし広大な領地を手に入れたサントゥクスナ・パラディース・アールデン帝国はまず、領土がどのぐらいあるのか調査することにした。


「今のところ地方数は22 都市数は自治都市を含めても15都市しかないのか。あとは村や町規模の人口規模のところばかりなのね。」

22地方 1552.084.6km2のうち7割にあたる1086.4595km2が森林・山岳地帯のため、木材や鉱物資源などには困ることはなく多額の戦争賠償金もあるため、財政・経済面で困ることもなく着実に都市が発展しているが平地が少ないため、都市数は首都ファラキア、エイカード、コルト、フェラハン、プロリス、ノアトリア、ターニャル、デーランド、ラインベル、ラオル、ホワイトサントゥクスナ、ホワイト・アルートラ、パラディオン、テオール、ラバスト、アラリスクの16都市と地方数の割にはまだまだ少ない感じであった。


「はい、都市数を増やすには十分の予算は準備させてありますが国民が少ないため、都市発展があまり進んでおりません。」


「うーん、今のところ臣下になったは悪魔族、エルフ族、コバルト族、ゴブリン族、精霊族、妖精族、ピクシー族、ケンタウロス族、巨人族、小人族、ファイアーウルフ族、ブリザードウルフ族、黒雷狼人族トニトルスヴォルフぞく、ラノス族、白雷狼人族ケラヴノスヴォルフぞく、獣人族、ラマ族、イルミンスール族、天使族の21族と人間族合わせても10万5千人ぐらいか。」


「近くの村 特に人間族が移住してきてはいますがそれでも都市化が進んでいません。どうされますか?」


「奴隷貿易機構はどこに本拠地を置いている?」


「滅ぼしたラインテルン公国の後ろ盾の国で我々の帝国と同等の国力を持つ北の帝国グロリア帝国に拠点があります。」


「じゃあ、そこから全奴隷を買い占めようか。」


「はっ!! すぐに準備を」


「匿名でも買えるかな?」


「買えるかと思われます。奴隷貿易機構にサレオスとウァレフォル向かってくれる?」


「くっくっく了解致しました。」


「私も承知致しました。数日で壊滅させましょう。」


「うん、お願い アイツらに払ったお金が戻るように工作とグロリア帝国にも工作しておいて」


「了解 くっくっく 行くとしようか。」


「あぁ、そうだな。」

2人が消えてグロリア帝国に向かった頃、内政改革を行うための御前会議を開いた。


「今日の議題は議会を設置することと道路拡張して通行量を増やして人の行き来しやすくしようと思う。」


「それは大丈夫ですが、人間族は果たして行き来してくれるでしょうか?」


「多分、大丈夫だと思うよ。学校の設置と医院の設置によって多くの人が行き来してる。それをもっと増やすことで都市発展を増やす。」


「議会の設置については全部族が参加出来るように選挙制度を設置するんですね。」


「そう。国と各都市、町、村にそれぞれ1つの議会を設置してそれぞれで予算と都市法を制定することが出来るようにしようかなと思う。ただし、都市法には国からの制限をかけれるようにする。それでいいと思う?」


「はっ!!よろしいかと」


「よし、これを法律化させる。地方共同統一都市法制に関する特別法と地方議会議員法、帝国議会法、地方帝国議会議員選挙法の4法を可決するよ。異議ある人は?」

誰一人手を挙げず異議なしで可決される。


「異議なしで可決だね。すぐに各市町村長に伝えておくようにしてね。」


「はい!!」

御前会議は閉会となり、法律として議会が設置された憲法改正をしていないことに気づいてはいるがベルゼブブに思惑があることに全員気づいていた。


「議会設置はどういう意図がおありですか? ベルゼブブ様」


「意図としては内政を強化するため。御前会議だけでは決めきれないし都市に皇帝の命令だけでは不満が溜まる。それを一気に解消させるのには議会の設置と地方でそれぞれルールを決めることで自治統治させて都市発展は国が進められる。それに私がいた世界ではもう国はなかったから。」

穏やかや笑顔で笑うベルゼブブこと佐々木奏音がいた現代では国という概念は存在せず、地球と火星、月の3つに棲み分け、それぞれは地球連盟、火星連邦、月面都市連合の3つに別れているが天の川銀河連合という名の連合体として人類はそれぞれで生活を送っていたからだ。


「私が住んでいた火星は何も無くてもあるのは人工的に地球環境と似せた偽物の植物と火星環境に適応すると生物学的に判断された動物のみ(ゴキブリや微生物など)ぐらいだからこんなにも生物がいるんだなーって思ってさ。」


「どうして国という概念が無くなったのでしょうか?」


「核戦争だと言われてていつ起きたかは記録には残っていなかったから分からないけどそれによって国が一つに統合されることになったらしい。」


「そうなんですか。今の生活は楽しいでしょうか?」


「うん、楽しいだからこそ平和な世界を実現させたいからついてきてくれる?」

ルシファーやその近くにいたソロモン72位の大悪魔も膝まづいて一斉「お供させて頂きます。」


「くっくっく 大悪魔揃い踏みですね。」


「おう。サレオスどうした?」


「グロリア帝国と奴隷貿易機構の工作作業が完了致しましたのでご報告に」


「ご苦労さま で?国内はどうだった?」


「国内では奴隷貿易機構の幹部でマフィアのティーアーノファミリーボスでティーアーノ・カルベッソが商業を取り仕切ってるようで奴隷売買もそいつが有力貴族と共にたくさんの女性を売り捌いてるようです。」


「なるほど そいつがどこにいるかわかる?」


「ペレルという都市に入り、バーで酒を飲んでるようです。くっくっく」


「乗り込んでみるか。グロリア帝国に」

夜明けと共にベルゼブブを筆頭にシャックス、バティン、ボティス 、ケロベロス、アンドラスの6名と巨人族族長ドラゴル、エルフ族長のタフィーラドの2人の計9名でグロリア帝国に向かうことになり、他のものは内政に取り組むことと奴隷受け入れのための準備を任され、出発した。

出発してからわずか1日で到着し、グロリア帝国は大いに人間族でにぎあっていた。


「ここがグロリア帝国の首都ロリアルクスでございます。」


「いい景色の都市だね。さすがっていう感じ」


「ペレルはグロリア帝国最大の都市で城塞に囲まれ、深い堀があり防衛は楽 攻めは難っていう感じでしょうか。」


「サレオスとウァレフォル 今回連れてきたアンドラスでペレルを落として奴隷貿易機構に圧力をかけてみよう。」

パチッンと指を鳴らすとペレルに大量のモスキートが出現し、人々を襲いはじめた。


「あれも眷属 モスキート族族長キート率いる1500万ものモスキート軍だ。」


「あんなかは地獄絵図だろう。大量の蚊によって至る所から血が吸われ、失血死するのだから。」


「それだけじゃない。失血死した者はゾンビ化しアンデッドとして人を襲う。それにより内部から陥落する。まさに軍神だ。」

この騒ぎでグロリア帝国には一気に異常な蚊の大群が現れたことがルテイン聖帝に伝えられた。


「なんだと!! ペレルに異常な蚊の大群が現れ、市民が次々と死んだだと!!」


「それだけではなく血を吸われた者や死んだ者がアンデッド化し首都ロリアルクスに向かって進軍中とのこと 全門を封鎖し城塞に兵はおりますが数からするに400倍以上かと」


「ペレルにいたティーアーノファミリーはどうした?」


「安否不明のため分かりませんがボディーガードはサラロラという男です。大丈夫かと 」

一方、その頃のティーアーノファミリーボスティーアーノ・カルベッソはサラロラとエフィール、トリムロッサの3名と共に都市から脱出し、首都へ逃げていた。

(上手く誘導されてベルゼブブの所に向かわされていた。サラロラの誘導によって )


「こっちが近道だったとは知らんだった。」


「こちらにはあやつらは来れないので安心を!!」

すると何か撃たれる音が聞こえた。


「ドーンドーン」

エフィール、トリムロッサの2人が何者かに狙撃された。

ケロベロスとボティスが放った「拇銃ポッレクスガン」により頭を撃ち抜かれ即死だった。

日本語訳だとぼうがんまたはおやゆびがんと呼ぶがどの指からも撃つことができ、魔力を豆粒程度のボール状の球にし撃ち放つことが出来る。

射程は100メートルから400メートル圏内で貫通もする。


「エフィール、トリムロッサァァ」

叫ぶティーアーノ・カルベッソ それを見て笑うサラロラ 罠に嵌められたことをようやく気がついた。


「くっくっく バカな男だ。護衛をたった3人にするとは よくやった。サラロラ」


「はっ!!」


「貴様ら何者だ!!」


「我らは偉大なるベルゼブブ様の帝国サントゥクスナ・パラディース・アールデンの国家中央情報保全本部の職員とだけ名乗ろう。貴様にはベルゼブブ様に生きてお会いになる。有難く思うんだな。」


「何をするやめろぅぅ。」

無理やり引っ張って体に拘束着をつけてベルゼブブが待つところに連れて行かれた。

適当に降ろされるとベルゼブブが立っていた。


「やぁ あなたがティーアーノ・カルベッソかな?」


「うーんうーんんんん」

口を塞がれて何を言ってるのかわからないため口輪だけ外され、答えることが出来た。


「あぁ、そうだ。こんなことしてタダじゃ済まないぞ!!グロリア帝国がお前を攻め滅ぼしにいく!! ハァハァ」


「攻め滅ぼせるなら責め滅ぼしてみろよ。これは宣戦布告と共に奴隷と獣人の回収が目的だからね。」


「とっくに首都は陥落 敵はフォールンへ撤退して行った。」


「そんなバカな!!グロリア帝国軍はこの世界では最強の軍の一つだぞ!!」


「モスキート軍と仮編成のアンデッド軍で敵首都の防衛ラインは壊滅 我々手を出していない。」

絶句であった虫とアンデッドによってグロリア帝国領土を奪ったことそして本人たちは手を出していないことに更に奴隷貿易機構を制圧されたことで奴隷貿易船が回らず、奴隷も輸出出来ないという奴隷貿易商人には破産の危機であった。


「これでほとんどの奴隷は貿易船にいるため、全て降ろしてうちの国に入れればOKだね。この都市も抑えてるからグロリアはどう動くか。」


「ティーアーノファミリーは終わりだな。破産だ!!」


「海運業者にならないか? うちの国の」


「何!!」

周りの悪魔たちに睨まれ、萎縮しうなづいた。

領土は2地方増え、24地方となったが領土の7割は森林・山岳地帯と木材や鉱石が豊富にあるため、交易をすればどの国も食いつく程欲しがるブラックダイヤモンドや鉄鉱石、銅鉱石などが取れるし、木材加工品などもたくさん輸出できることが出来るようになる。


「ここにアンデッド軍とスペクターアンデッド師団長を呼んでここの守りを固めよう。奴隷はファラキアに送ってその後から議員選挙を行うよ。」


「はっ!!バアル・ ルシファーには伝えてきます。」

影が消えた。


「あれがサレオスの影か?」


「はい。さすがにまだ低級悪魔ぐらいしか相手は出来ませんよ。」


「もう少し育てれば暗殺を任せてみたいかな。」


「いえ、まだまだ」


「さて、ベルゼブブ様どうしますか?」


「選挙に向けて準備をさせておくよ。あとここにも市長をかないとね。」

全ての各市町村長を置くことと議員選挙を行うことが新たな目標となった。

奴隷貿易船内にはおおよそ8000人が4隻の船に押し込められるような形で発見され、保護されていく中で戦争孤児や誘拐され売られた子供も中にはいた。


「こういう子供たちが少しでも減るようにしなくちゃいけないからこそ内政を強化して国力を高めていこう。」

すぐさま首都ファラキアに帰るともう既に選挙の準備が行われていた。

政党は絶対君主制国民統一体制協議会と貴族絶対主義諸侯奴隷解放反対運動連合という政党の2つに別れた。


まず、野党の中核を担うのが奴隷貿易商人と奴隷貿易よる利権で私腹を肥やしていた帰属による統一政党である貴族絶対主義諸侯奴隷解放反対運動連合はベルゼブブ体制で奴隷貿易禁止というものは貴族及び商人の商売自由の権利を侵害する行為だとしベルゼブブ体制の即時退陣と奴隷貿易を復活させることを目的としている。


それに対して絶対君主制国民統一体制協議会(皇帝党)は奴隷貿易の禁止の維持とともにグロリア帝国やリカポス王国に対しての政治的経済的圧力をかけると共に奴隷解放と国民の身分差別を撤廃し、政治家の肩書きのみだけで身分を分けることを進める政策と税収での国民の生活が豊かになるようにすることを目的とした補助金制度の導入などの政策を実現させるといった内容のマニュフェストを掲げた。


それから2日後に体勢が判明 帝国議会の総議席数500議席中498議席獲得で絶対君主制国民統一体制協議会の圧勝

統一地方議会選挙では首都ファラキア 300中300

エイカード 200中180 コルト 480中470 フェラハン 100中100 プロリス 700中700 ノアトリア 300中280 ターニャル 260中180 デーランド 270中250 ラインベル 800中788 ラオル 250中200 ホワイトサントゥクスナ 900中900 ホワイト・アルートラ 900中900 パラディオン 200中200 テオール 420中400 ラバスト 1000中800 アラリスク 900中880

ペレル 100中100 ロリアルクス 8000中4200

と全ての都市で過半数を取ったことでここからベルゼブブの理想的な政治と内政が始まる。

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