第17話

3日後。


俺は山上の所属しているクラス、1-Aの前にやってきた。


山上は他の女子と何やら話しているようでこちらに気づいていない。が、俺が用があるのは山上ではなく例の片桐とかいう男だ。まあ用があるからといって本人に話すことはないのだが…。


教室のドアから覗くと予想通り一人無言で食事をする男、片桐がいた。


俺の調べによると、いつもは高確率で誰かしらの女子と一緒にご飯を食べているらしい。やはり成功した…!


俺は足早に1-Aの教室を去った。


俺がやったことは簡単に言えば片桐のやった行いをただそのまま周りに拡散しただけだ。

一つはツイッターという一度広まれば大量に拡散するツールで、もう一つは学校の裏に集まる半分ヤクザ、ヤンキーみたいなやつらを使って、噂を広めさせた。


これで周りの人間はスマホという超便利ツールに、現実。二方向からの噂、もとい事実に片桐から離れる。


これで綾ちゃんとやらも片桐に幻滅だろう。


あとおまけにあいつのセフレも消える。


以上が俺、神野柊の告白回避術であった。

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