7. 星が降ってくる

 彼女は白い腕を夜空に掲げた。

 雲一つない夜空には星が光り輝いている。ここまでの美しい夜空を、私は見たことがなかった。


「なにするの?」

「いいことよ」


 にっと笑って、彼女は両手を空へ空へと伸ばす。

 彼女の髪が風に舞う。


 瞬間、星が降ってきた。


 まばゆい光とともに、星が夜空から降ってくる。

 一つ、二つ。三つ、四つ。

 次々と光と共に星が降ってくる。


 いよいよ目を開けていられなくなった。


 ふふふっと彼女の笑い声がする。


 両目に手をかざして、指と指の合間からそっとのぞきみた。

 夜だということが信じられないくらい、周囲は星が放つ白い光で照らされていた。

 その光の中で、彼女はくるくると踊って星と戯れている。


 彼女はとても楽しそうに笑い声をあげた。

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