イロ

熱く滾る真紅の血


手の甲の青白い血管を今日もひたすらに巡る


晴れ渡った広い広い蒼天


いつも曖昧な僕のこの気持ちも、この空の前では同じになる


ざわざわと風と共に騒ぎ立てる新緑


ここでは不思議と矛盾は収まり心は深呼吸を始める


恋をしてふつらふつらと外を見る君


外の桜はもうグリーンのウエディングドレスでおしゃれして、君はふーっと息を吐く


空の向こうでしゃがむ夕日


「また明日」と心の中で手を振り今日も君と共に帰路に着く


明日のイロもきっと鮮やかになるように

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