「大人も子供も変わらない」

私が全日制の高校に入学してあっという間に夏を迎えた。

あんなに嫌だった学校もなんだかんだ友達もできて、楽しく過ごせていた。

そんなある日、私の親友が中学からの私の友達に嫌がらせをしているということを耳にした。

私の友達からも


「あいつ(親友)が私の彼氏に付きまとっている。体を使って誘惑してきていやだ。」


と泣きながら相談された。

私は親友に話を聞いてみることにした。

彼女曰く、私の友達の彼氏さんを好きだったのに取られたから取り返してやろうと思っているようだ。

私は正直この手の話にごちゃごちゃと入る気はなかったが、あまりにもめんどくさかったので親友と縁を切ることにした。

元々親友はほかに友達がおらず、私が学年委員をしていたところに付け込んで仲良くなってきたやつだった。

私の中では心底どうでもいいやつなので、話しかけても無視を徹底した。

親友は最初こそ驚いて泣きそうになっていたが、徐々に私に対して嫌がらせをしてきた。靴を隠したり、部活で変な噂を流したり、異性の友達に私をビッチだといいふらしていた。


あまりにもひどい行為にあきれるしかなかった。

私の友達も大きく2つに分かれた。

私を信用する人と元親友を信用する人。

どちらにつかれても私的には大した問題じゃなかった。

最初は。

次第にうわさが学校中に広まり、先生に呼び出されたのだ。


先生の第一声は今でも忘れない。


「お前は何をしに学校に来ているんだ。最低だな」


いきなりの暴言に驚いている私をよそに先生は話をつづけた。


「お前の親を明日学校に呼び出した。処分は明日決定される。まったくなんでお前みたいな奴がこの学校に入学してきたんだろうな。ビッチでいじめっ子なんだろう?相手の親御さんも明日来てくださるそうだから、ちゃんと謝るんだぞ」


私は何も言えなかった。先生の話と周りの生徒の話をまとめるとこうだ。

①元親友が先生に泣きつく。私にいじめられている。私はビッチだ。

②元親友をかばっている女の子たちが承認になる。

③先生が私を呼び出す。

④私に反省の色がないため、親も呼び出す。


私は何か間違ったことをしたのだろうか。

友達が困っていたのを助けたのは間違っていたのだろうか。

私は個人的に彼女を嫌いになったため無視をしたのであって、別に全員で無視をしたわけではない。

元親友が泣いていたというが、泣いたらその人のことを信じるという先生の発想もいまいち理解しがたい。

私の親まで呼び出す必要があったのか。



「大人も子供も変わらない」



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