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 変電所への期待の中で、蛾の囁きは暗い外の道に漏れている。散ってしまった翅を探して月夜を巡る姿には、小さな肢へと架かるワイヤーの影が鮮やかに入り込む。露のような雲の重さが見えたとき、星座の触角も空を流れていた。

 図鑑が忘れさせないコップの水の色。その色を思い出せたなら、電気へは心の原色が映し出される。

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