ちゃんと考えて行動するキャラと魅力ある設定

1章まで読了しました。

各キャラがそれぞれの設定と考えで動き、それが破綻もせず綺麗に纏められていて、いい作品だと思います。

ーーなのですが、気になった点があって、ちょっと引っ掛かりがありました。

それが、霧亜関連。

まず、霧亜がモノローグでこちらに語りかけてくる。
この手法はよくある書き方なのですが、露骨に過ぎる気がします。

この作品では妹と兄の視点が切り替わりながら話が進むのですが、智奈視点は普通のモノローグの為、それが余計に顕著にさせてしまっているのかもしれません。

このせいで、「霧亜は作品のキャラとして動いているだけなのでは」という思考がちらついてしまい、素直に没入出来ませんでした。

これがデッドプールみたいな「そういうキャラ」もしくは「他人に語りかけるような思考をするキャラ」であれば、まだ納得いったかもしれませんが、どちらもこの作品に合いそうにないように思いました。


次に、霧亜の活躍が微妙。

霧亜は作中でも「優秀な魔術師で、かつ体術師の混血で強い」という設定です。

ネタバレに繋がるので多くは語れませんが、体術師の力に関しては設定上出せないのはしょうがないとして、ハンデがあったとはいえ終始敵に圧されている印象が強いため、首を捻りました。

「優秀」と「強い」は別物とはいえ、最終的に引っくり返されてもいいので、せめて互角か、ちょっと有利くらいには渡り合って欲しかったかなぁと思います。
特に彼の目標を考えると戦闘能力は必須に見えるので、「どうなんだろ? これ……」とは思いました。

とはいえ、内容は続きが気になるくらいには面白いのでこれ以降に期待、といった評価です。

以上です。長文、失礼しました。