第二幕 真の人狼

1場 再会    

悠  はあ・・・(プルプル、電話の音→出る)

   はい、もしもし、こちら、緑丘探偵事務所です。

燈  うわー!悠、やっぱ、探偵になったんだ。

悠  はあ、どちら様でしょうか?

燈  え〜〜覚えてないの?燈だよ。あ・か・り。岩本燈だよ。

悠  あ!燈か。久しぶりだな。

燈  もう、やっと分かった・・遅いよ。

悠  すまん、すまん・・で、何の用?

燈  え?

悠  なんか用があって、電話かけてきたんだろ?

燈  あ、そうなの。

   明後日に中学校の同級生で同窓会しようって思ってて・・来れる?

悠  ああ、ちょっと待って。(手帳を見る)明後日は・・うん、行けるよ。

燈  行けるの。やった!これで全員来れる。

悠  ・・あ!どこで集まるんだ?

燈  えっとね・・まず、餓狼ホテルって知っている?

悠  ああ。

燈  明後日の夜6時半にそこの前で待っといてくれる?

悠  6時半・・ok。

燈  それじゃね♪(電話切る)

悠  懐かしいな・・


悠  ちょっと早く着きすぎたかな。

直也 ん?あ、悠!久しぶりだな!

悠  お!直也!久しぶりだな。

直也 何年振りだよ?

悠  30年?

直也 20年か・・いや〜結構会ってないものだな。

悠  中3の卒業式以来だったよな。

直也 あ〜〜そうそう。

悠  ・・刑事になったのか?

直也 そうだよ、俺は・・この日本を守るスーパーエリート警察官であります。(キメ顔)

悠  あ、そう・・・

直也 調子はどう?

悠  ん?何が?

直也 探偵だよ。

悠  ・・・・まあまあね。

樹里 あ〜!直也。

朱莉 悠!

直也 お!朱莉と樹里じゃないか?

悠  久しぶり!

朱里 この二人、なんか懐かしいね。

直也 だろ?俺もこの空気を懐かしいと思う・・(カッコつける)

朱莉 ・・前と変わらないね。

樹里 まあ、私と朱莉ちゃんはずっと同じ職場で働いてるもんね。

朱莉 うん。

直也 え?二人の仕事は?

朱&樹 看護師でえ〜〜す(可愛く)

悠  看護師か・・・

燈  あ〜〜久しぶり〜〜!

凛  久しぶり。

直也 燈、遅刻だぞ。

燈  マジで・・それは、ごめん。

悠  二人は仕事、何やってるの?

燈  へへーん、私はガーデニングプランナーです♪

直也 詳しくは、燈の親父の植木屋の後継ぎである。

燈  直也、それは言わない約束・・・

直也 ごめん。

悠  凛は?

樹里 え!知らないの?

悠  何が?

朱莉 彼女は、映画の本場、ハリウッド映画にも出た大女優なのよ。

凛  もう・・恥ずかしい・・

悠  まじか・・

(ガヤガヤする)

燈  (パンパン手を叩く)

   さあさあ、みんな、後はこのホテルのレストランの中で話そうよ。

悠  そうだな・・・(何か嫌な予感を感じる)

直也 さあ、今日は中華、食べに行くぞ!

燈  フレンチだけどね。

(燈のことを聞かないで)

一同 お〜〜!

燈  あの・・フレンチだからね・・

(はける)

謎の人 ・・ごめん・・(跡を追う)

2場 人狼

燈  確か、このテーブルね。

直也 ちぇっ中華が良かったな。

燈  仕方ないよ、このホテルはフランスの有名シェフがいるところなんだから。

直也 はー

悠  確か、ここってミシュラン七つ星のホテルのレストランだよな?

凛  え?そうなの?

燈  そうよ。

朱莉 ねえー早く、食べようよ。

燈  そうね、店員さん。呼んでくるわ。(はける)

朱莉 早めにね。

直也 朱里は昔と変わらず、大食いだな。

朱莉 ・・・あ?

直也 ・・ごめんなさい。

悠  ・・・

燈  大変よ!

直也 ん?どうした?

燈  ここから出られないの。

悠  なんだって?

朱莉 え〜なんで〜?

執事 おや、久しぶりですね。

悠  ・・お前は。

直也 誰だ?・・

執事 思い出させましょう・・・(ごほんっ)これから、恐怖の人狼ゲームを始めます。

直也 あ!20年前の・・

燈  なんで、ここにいるのよ。

   あなたはあの屋敷を縄張りとしてる人狼だったんでしょ?ね、直也。

直也 あ〜そうだったはず・・

朱莉 また、人狼ゲーム?

悠  もしかして、このホテルってさ、あの屋敷の跡地じゃないか?

燈  いや・・そんなはずじゃ・・

執事 正解正解、大正解!

樹里 そんな・・

直也 ここから、出せ!(透明な壁にぶつかる)いたっ。

執事 学習能力0ですか?

直也 くそ!

執事 それでは、ルール説明ですが・・前回と基本同じです。

   ただし、この机、部屋でずっと行なってくださいね。

   前回は誰かに逃げられましたから・・ふふ。

凛  うそ・・

執事 さあ、始めましょう。フハハハハ(はける)

悠  まじか・・

直也 クソっ!

燈  なんで、こんなことになるのよ。

朱莉 どうして・・・私たちが・・

樹里 ・・人狼ゲーム・・やろう・・

悠  仕方ないことだ。人狼ゲームしながら、ここを出る方法を調べよう。

直也 (携帯で連絡・・できない)圏外・・

悠  連絡はできないようだな。

燈  もう仕方ないよ、始めちゃおう。

悠  ああ。

3場 人狼ですが・・・    (テーブルにつく)

悠  では、職業持ちの人?

樹里 はい

朱莉 はい

直也 では、樹里。

樹里 霊媒。

朱莉 嘘だね・・私が霊媒。

燈  どっち?

悠  あ、俺が占い師ね。

直也 誰も居ないか?

悠  誰も居ないんやったら・・俺が白確!

凛  まただ・・

直也 占い師が白確・・誰か占ってきてよ。

悠  もちろんさ・・・

(鐘)

悠  おい、分かったぞ・・って、直也は?

朱莉 この展開は・・

凛  先に投獄されたね。

燈  直也・・いいやつだったよ。

悠  多分、生きt

執事 直也さんが投獄されました。

悠  あ・・・

燈  そんなことより、悠の占い結果は?

悠  俺は燈を占って、白でした。

燈  はい、きた。白確!

悠  あ、そうだ。霊媒さん、直也を霊媒してきてね。

樹里 了解であります。

朱莉 了解。

(鐘)

悠  さあ、霊媒さん言うんだ。『イッセーのーで』って言うから、続けて同時に行ってね。いっせーのでー

朱莉 白

樹里 白

燈  あ、彼は村人だったんだな・・・ってやばくない?

悠  ああ、そうだな。でも、怪しい奴の目星はついている。

樹里 だれ?

悠  凛・・なぜ君は、あの執事が直也の投獄のお知らせを聞く前に

   直也が投獄されてると知ってるんだ?

凛  え・・いや、なんとなく、そう思っただけ。

悠  本当か?

凛  本当よ。

燈  とりあえず、追放でよくない?

悠  まあ、そうだな。

凛  待って、本当に白なの。信じて。

燈  有名女優のあなたなら、そのぐらいの演技得意じゃない?

凛  ・・もういいよ、私が狂人よ。

悠  決まったな・・さ、執事さ〜ん、この凛さんを追放してください。

執事 (出てくる)了解です。さ、来てください。

凛  (連れてかれる)

燈  ごめんね。

(鐘)(照明)

悠  ふう、さて・・みんな!?

執事 燈、朱里さんが投獄されました。村人さんの負けです。

悠  なんだと・・

樹里  ごめん・・悠・・

悠  樹里・・

執事 さあ、来い。

悠  (引っ張られる)

執事 貴方は生き残りました。そちらの扉を開け、このホテルから脱出してください。他の人を見捨てるならね。

樹里 う・・

執事 ふははは!!!(はける)

樹里 みんな、ごめん(謎の人と会う)

由寿 樹里、本当にいいのか?

樹里 え・・由寿?

由寿 みんなを見捨て、本当に大丈夫か?

樹里 ・・・

由寿 大事な仲間だろ?

樹里 ・・・確かに、みんなは私の大事な、大事な・・仲間だから。私は・・・(はける)

執事 何をやっている?我が娘よ。

由寿 ・・・申し訳ありません、父上。私は、彼らをまだ愛してます・・・なぜ、父上は人間が嫌いなんですか?

執事 人間が嫌いな理由?フハハハ!笑わせるな。そんなもの、人間が醜く、愚かで、恐ろしい生物だからさ。

由寿 そうですか・・でも、彼らは違います。彼らは・・父上のおっしゃったことより、醜く、愚かで、恐ろしくありません。どうか、この身がたとえ、果てようとも、彼らを助けてください。お願いします。

執事 この身が果てる・・?分かった!彼らを助けてやろう。ただ、彼らを助けると言うことは、我が人狼の一族において禁忌とされる行為だぞ。お前にその覚悟はあるか?

由寿 ・・はい・・

執事 ・・まさか、人間に侵されるとはな・・

由寿 ・・あの・・(口パク)(照明)

4場 別れ

樹里  みんな!

悠  樹里!なんでここにいるのだ?

直也 ここに?

樹里 助けに来た。

朱莉 どうして?

樹里 由寿に・・言われたの『本当にいいのか』って。

悠  由寿が・・?

直也 ・・・は!樹里早くここから出してくれ。

樹里 分かった(鍵を開ける)

悠  おい、急にどうした?

直也 あの時、ある書物を見たんだけど・・この国には人狼伝説があるらしいんだ。

燈  人狼伝説?

直也 ああ、その書物に書かれてあったんだけど、『人狼は人間を食らう、決して人間に情を持ってはいけない。もし、この掟を破れば・・・』

燈  え?続きは?

直也 無い。

燈  なんでよ。

悠  ということは、由寿に危険が・・

樹里 開いた。

朱莉 ありがとう!

直也 みんな、急ぐぞ!

悠  ああ、もちろん。

由寿 ・・・

悠  あ、由寿。

燈  由寿、どうしたの?

由寿 ・・・みんなに・・別れを言いに来た。

悠  !?どういうことだ。

由寿 私はみんなと一緒に生きれないから・・だから、『さようなら』を言いに来た。

(はけようとする)

直也 おい、行くなよ。友達だろ?

燈  そうよ。行かないで。

朱莉 由寿・・・!

由寿 みんな・・・『ありがとう』

(鐘)

直也 由寿〜〜〜〜!

悠  由寿〜〜〜〜!

5場 さようなら

(照明)(小鳥のさえずり)(みんな、倒れている)

悠  う・・あれ?ここは?あ!みんな!

(一同、起き上がる)

悠  大丈夫か?

凛  大丈夫。

燈  ねえ、これ。(由寿のペンダントを持っている)

悠  由寿の・・・・あ!

樹里 どうした?

悠  思い出した!ダイヤモンドの石言葉を。

朱莉 何?

悠  ・・・『永遠の絆』だ。

直也 !?・・由寿・・・

一同 ・・・また、一緒に、遊ぼう・・・





                                おわり

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永遠の絆 アカサ・クジィーラ @Kujirra

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