面白い、ただそれの一言に尽きます

他人の死ぬときの最後のセリフが聞きたい。主人公はそれを聞くために殺し続けます。
だが納得のいく言葉が出てこない。何人殺しても満足が行かない。
そして一人の男性の最後の言葉に主人公は高揚します。『ありがとう』という男のセリフに。
最後の描写にもあるように彼は死への渇望があったのでしょう。
誰にでも死にたくなる時はあると思います。死ぬことでしか味わえない感情が誰にでも存在するのです。
『死ぬこと』の意味、価値、そして感情。その全てが小説の中で表現されています。
一度でも死にたいと思った方におすすめの作品です。思わず主人公に共感してしまうでしょう。

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