題詠51-60(湖・骨・私語・積・味方・きゅん・素数・ルート・おっぱい・あたたかい・美術・ぼんやり・意味)

51「湖」

 Tシャツと眼鏡の君が暑い朝バイト帰りに飛び込む琵琶湖


52「骨」「私語」

 制服の襟と鎖骨と黒髪と縁なしレンズに耳寄せて私語


53「積」

 助手席に君の眼鏡をトランクに君の身体を積んでドライブ


54「味方」「きゅん」

 今週も眼鏡を隠すよ君がまた正義の味方にきゅんとするなら


55「素数」

 四年後の今日も素数の歳になる君の眼鏡に僕を映そう


56「ルート」

 黒縁の大きな瞳はルート3「男なら人並みにおごれば?」


57「おっぱい」「あたたかい」

 ふれてみる?  はずしたばかりのめがねならおっぱいよりもあたたかいよね?


58「美術」

 ダサいほうの眼鏡に替えて眉ひそめ君が見つめる現代美術


59「ぼんやり」

 ぼんやりと夜半よわ無明むみょうに溶け落ちる髪と眼鏡と舌と指先


60「意味」

 「メガネちゃん2号」はただのあだ名だよちがうよそういう意味ではないよ

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