第48話 ごはん

みんなでリビングへと入りと…

「腹減ったぁ…」と言いながら翔はソファーへダイブした。

その言葉に、真白が「宮田さんすぐにごはん作りますね。」と、慌てたように準備に取り掛かった。

「翔。みんなスポーツして疲れているんだからそんな言い方ないだろう。」と隼人が言う。

それに同調するように、綾も「そうだ!そうだ!」と言っており、気まずくなった翔は、真白の方へ向き、土下座をいつの間にかしていた。


そんなやり取りを見ていた真白は、「ふふっ」と笑い、皆さん仲良しで羨ましいですねと一言。

「何言ってんの。この状況になったのも真白ちゃんがいるからこんなに明るいやり取りができるんだから。」と翔が言う。

「本当に悪気はなかったんだ。ごめんねっ」と翔が誤り、「大丈夫ですよ。すぐに作るので3人でテレビでも見て待っててください」

リビングにいる3人は大きな声で「了解!」というのであった。



それから、30分もしない間にキッチンのほうからとてもいい香りがするようになってきた。

「皆さん。もうすぐ出来上がるのでテーブルの上片付けてください」と母親のようにいう真白。

テーブルの上に置かれたのは、とてもきれいに飾られたオムライスだった。

みんなの分がそろったところで、「いただきます」をし食事を始める。

一口食べた瞬間に、トロトロたまごのまろやかなおいしさ。そのあとに、ケチャップライスのうまみがマッチし、無言になる。

その無言に耐えられなくなったのか、真白が「皆さん…口に合いませんでしたか…?」と質問を投げる。

それに対し、綾が「真白ちゃん。こんなおいしいオムライスは初めて食べたよ!」と言い、その言葉に安心したのか「不味くなくてよかったです」と安堵していた。

翔も、なんだこのオムライスは…有り得ないぐらいおいしい…と1人で感動していた。隼人自身も、おいしさのあまり固まっていたのだった。


そこに真白が、「高木さん。お口にあいましたか?」と上目使いで聞いてくる。

目を反らし、「すごいおいしい。」と一言聞け、真白の中で今日一番のうれしい言葉だったようで、下を向きながらこっそりと喜ぶのだった。

それを、遠巻きから翔と綾は見ており、隼人は1人気が付くことができないでいた。

「これはこれは…隼人大変だなぁ。でもこればかりは自分で気が付かないといけないことだからな。真白ちゃんも大変だと思うけど頑張れ!」と心の中で応援する翔であった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

学年一の美少女となぜか住むことになりました KOUDAI @7219koudai

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ