魔法はなくても、心持ちで見える景色は変わる

同じプロットから物語を書くという自主企画の、いつも終わり際に傑作を投げていく作者様の今回の参加作です。

前回ファンタジーでご参加されていたので今回もファンタジックなものかと思っていたのですが、今回は超絶リアル路線。それでいてすでに70作はあろうかと言う参加作とのどれともかぶらないオリジナリティを持った作品となっています。

いや、しかしこれだけの作品数がある中で、リアル現代もので、お題をストレートに解釈していて、なおかつ圧倒的なオリジナリティを出してくるあたり、並大抵の力量ではありませんよね。

あとがきの最後におまけの文章が付いていますが、これがまたすごくいい味を出しています。解釈次第で甘くも苦くもなる不思議な一文です。

葉桜はもうたくさん読んだからもういいや、と思っている方にこそ読んでほしい傑作です。