第7話◆ 初対面2

「この1週間というのはあくまでも教育上のために設けられた1週間です。男子生徒はしっかりと女子生徒からの奉仕の精神を受け取り、女子生徒は男子生徒から大いに愛情を注いでもらってほしいなと思います。」

これほど静まりかえったクラスルームはあっただろうか…

「こんにちは」

横を見ると ロングの黒髪を後ろで縛った子と目が合った。

「こ、こんにちは」

気持ち悪いつくり笑顔を浮かべてしまってないか心配だった。

僕たちはお互いの自己紹介を簡単にした。正直緊張しすぎて何を話したかなんて覚えてはいない、ただただ愛おしかった。

これまで女性と接する機会が少なかった僕は簡単に好意を抱くのに時間はかからなかった。

彼女は僕にトイレの場所を聞いた。

一人になりたいのかと思ってトイレの行き方を口頭で伝えると怖いから一緒についてきてほしいとのことだった。

もちろんついていくことにした。

ついていかない理由は無かった。例え授業開始の30秒前でも彼女をトイレに連れて行っただろう。

僕は男子トイレの個室へ彼女を案内した。少し待っててほしいと言われた僕はドア越しに彼女の行動の音を確認するように耳を澄ました。

彼女がしゃがんだであろう音、スカートを捲り上げた音だったのか、そのあとにはしっかりと水がしたたり落ちる音がトイレ内にひびきわたり、それだけなのに僕は勃起を押させきれなかった。

一定の間隔を刻んで紙を巻き取る音が聞こえた。

僕は興奮していることを隠すのに必死だった。

彼女は少し恥ずかしそうにしてトイレから出てきて僕の腕をつかんでこう言った

「待っててくれたんだ。ありがとね♪」

僕はこの世の誰よりも幸せな気がした。

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【男尊女卑が当り前の世界の男子高生】~男子目線の日常~ 村上夏樹 @dansonjohihou

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