俺は普通の高校生生活がおくりたい! 〜異世界から戻った元勇者のフラグ&リカバリー〜

世界三大〇〇

第1話 プロローグ

【はじめに】


 この物語は、ゲームブックです。


 マルチオープニング、シングルエンディングシステムを採用しています。


 従いまして、序盤には選択肢があります。


 ページを順にめくるのではなく、選択後に応じて読むページを選ばなくてはなりません。


 もしかすると、アプリ版ではページの移動ができないかもしれません。


 Web版でお楽しみいただくことがおすすめです。


 アプリ版の場合は、指示がある場合は1度目次に戻って、読むページを選んでください。


 ご協力、よろしくお願いいたします。


==============================


 俺の名前は真坂野勇。高校2年生だ。


 ついさっきまでは異世界で勇者をしていた。


 多くの人々の協力もあり、かなり楽に魔王を倒すことができた。




 そして、それまでに得たチート能力やアイテムの数々。


 その全てと引き換えに、この世界に戻ることができた。


 だから俺はこれから寝て、目が覚めたら普通の高校生として学校に行くんだ。




 もう絶対に異世界のことなんか、気にするものか!


 そんな俺の前にとんでもないものが現れた。


 深夜の12時をちょうどまわったとき。


『週刊 おかしなチート 終刊号』


 チートは全部没収されたわけだし、その中にはこの雑誌も含まれていると思ってた。


 けど、どうやらそれは間違いだった。


 俺の目の前にあるのは本物。


 すでに受け取っていた創刊号と2から51までの合併号。


 それに収録されていた能力やアイテムは没収された。


 けど、雑誌そのものの講読権は没収されていなかったんだ。




 だとすれば俺にはこの雑誌を受け取った瞬間からチート能力が備わっているはず。


 それに、雑誌の最後にある箱の中にはチートアイテムまであるはず。




 異世界を忘れようと思ってたのに、これじゃあ嫌でも思い出しちゃうよ。


 はぁ……。



 そうは言っても俺のものは俺のもの。


 俺はまずはチート能力をたしかめるために、雑誌の特集記事に目を通した。


 なんだかドキドキする。


 どうか、せめてこの世界で使い勝手の良い能力でありますようにっ!


「なになに。『生パンティーを見るだけで相手の正体を見破れる能力』だって?」


 さすがはおかしなチート。うん。おかしい。


 どう考えても使い勝手が良くない。ていうか、使えそうもない。


 そもそも生パンティーってなんだよ。どこまでが生なんだ? 


 他に茹でとか焼きとかあんのか?


 あっ、説明が書いてあるぞ。


 俺は雑誌の続きを読んだ。


「えーっと、生パンティーとはまさに履いている、または、脱いでから30秒以内のもの」


 ほらみたことか。生パンティーなんて滅多にお目にかかれるものじゃない。


 俺の能力はおそらく一生封印されるんだろうな。


 実に使い勝手の悪い能力だ。


 はぁ……。




 でも、それで良かったのかもしれない。


 もしもこの世界で得たチート能力がとんでもないものだったら。


 俺の野心がうずいていたことだろう。


 だけどこういう平和を前提とした能力なら、そんな気持ちにならずにすむよ。


 安心、安心。




 俺は、チートアイテムの方は確かめることもなく、鞄の中にしまった。


 そして、すやすやと眠ることにした。


 明日は久し振りの学校だからね。片道2時間、しかもチャリだからね。


 はぁ……。




 というわけで、次の日の朝、俺は登校を開始した。


 途中で無料自転車置き場『田中家』に寄った。


 そこからは徒歩3分。いや、ダッシュ1分。


 だって普通は遅刻しないもの。


 だから俺は猛スピードで十字路に差し掛かった。


 校門まであと20mのところにある十字路。




 それはまさに、人生の交差点。


 俺はそこで、俺とは違う人生をおくっている人とぶつかった。


 そして、お互いがお互いを突き飛ばした。


 俺はしりもちをついたが、相手もまたしりもちをついたようだ。




 今の俺の装備は、異世界で身に付けていた勇者の鎧に比べれば重いだけの学生服。


 防御力を数値化すれば2か3だろう。


 だがそれだけで、女子の突進から俺の身を守るには充分なのだ。


 そう、俺にぶつかったのは女子で間違いない。


 だって、衝突のその瞬間に漂ってきたシャンプーの香りがとても優しかったから。


 それだけ。




 そのとき、俺の中によからぬ思いが去来した。




 やばい。心と身体が入れ替わっちゃったら、どうしよう!




 俺は、恐怖に震えながらもスーッと息を吸った。


 いつも通りの空気量だ。胸は特に重くない。学生服の方が重いくらい。


「痛ぁーいっ!」


 それは、紛れもなく女子の声。


 心と身体は入れ替わってないようで、良かったよ。


 はぁ……。




 俺は声のする方向を見た。


 そこには開いた体育座りをしている女子がいた。


 着ている制服から同じ学校の同級生だと分かる。


 女子の制服はセーラー服なんだけど、スカーフの色で学年が分かるんだ。


 俺とぶつかった女子のスカーフは、2年生のうすめの緑。


 パンティーもうすめの緑。


 どうやら、完璧なカラーコーディネートを好む人物のようだ。


 だとすると、きっとブラジャーもうすめの緑に違いない。


 確かめる術はないが。


「ごめんなさい。急いでいたもので……。」


 俺は、素直に頭を下げた。


 そして直ぐに行動に移った。


 普通の高校生生活をおくるために、なるべくこの女子とは関わりたくなかった。


 それに……。




 絶対に遅刻なんかしたくなーいっ!


 だから素早く立ち上がり、紳士的な行動をした。


 すなわち、開いた体育座りをする女子に手を差し伸べた。


 こうするのが、最も効率よくこの場を切り抜け、学校へと向かえる方法だから。


 俺が差し出した手を見た女子は、顔を少し赤らめて言った。


「あっ、ありがとう。それに、こちらこそごめんなさい」


 女子が俺の手を握ると、俺は女子の手を取り起こしてあげた。


 女子がパンパンッと、短いスカートについた砂利や土埃を払った。


 あとは、俺が学校へダッシュするだけ。


 だがそのとき、始業を告げるチャイムが鳴った。


 俺は、間に合わなかった。


 はぁ……。




「けっ、これも全て、お前のせいだ。俺は、普通の高校生生活がおくりたいのに!」


 ぶつかったのはお互い様。


 だが、遅刻したのは俺のせいじゃない。女子のせいだ。


 だから俺は思いっきり悪態を吐いた。


「なっ、何ですか。お互い様じゃないですか。それに、見ましたよね……。」


 女子が俺に言い返してきた。なんて気の強い乱暴者だろうか。


 敬語なのがよけいにそう感じさせる。


 どうやら俺は女子を怒らせてしまったようだ。


 女子は異世界にいたどんな恐ろしいモンスターよりも禍々しい。


 邪悪なオーラを全開にしていた。


 俺は、今更ながらなるべく丁寧に接することにした。


「はっ、はい。そうですね。お互い様ですね……。」

「……見ました……よね……。」


 女子は顔を真っ赤に染めていた。


 俺が何を見たと言っているのか、全く分からない。


 だが、俺には見たいものがある。


 それは女子が身につけている生ブラジャーだ。その色を確かめたい。


 だから言った。


「いやいや。生ブラジャーは拝めておりませんです。はい」

「なっ………やはり……見てますね……私の生パンティー……。」


 女子の顔はさらに赤くなった。照れているみたいだ。


 俺は、女子が生パンティーを見られると恥ずかしがる生き物だってことを思い出した。


 だが、女子にはひとこと言っておかねばならない。


 見た側もまた恥ずかしいものなのだ、と。


 今まであえて触れずにいた努力は水泡に帰した。


 俺の顔はみるみるうちに赤くなった。


「不可抗力ってやつだから、その……。」

「……生パンティーは女子最大の秘密なんですよ……。」


 女子が言っていることはごもっともだ。


 生パンティーを見てしまうだなんて展開、俺だってまさかって思う。


 多分、誰にも予想できなかったことだろう。


 だが、見られたことを被害者振る女子のその態度、俺には気にくわない。


 だから言ってやったんだ。


「そんな秘密、大したことねぇだろう。だって君、◯◯◯◯なんだから……。」


 その瞬間、女子が俺の手を取って走り出した。


 俺は、わけも分からずそれについて行った。


 誰もいない校門の前を通り越した。


 俺の学校がどんどん遠くなった。


 そして女子と俺は、街にある喫茶店にやってきた。


 ーー


 俺が見たのうすめの緑の生パンティー。


 その瞬間、俺は女子の正体を見破ってしまった。


 女子の正体。それは、


 ①某国王女

 →執筆準備中


 ②偽乳少女

 →執筆準備中


 ③魔法少女

 →執筆準備中


 ④戦隊ヒロイン(第2話へ)

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054896422323/episodes/1177354054896434782


 ⑤アンドロイド

 →執筆準備中


 ⑥超絶人気アイドル(第5話へ)

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054896422323/episodes/1177354054902555116


 ⑦悪役令嬢のメイド

 →執筆準備中


 ⑧アイデア募集中

 →執筆準備中


 ⑨スケバン(スケスケのパンティーではない)

 →執筆準備中


 ⑩おっさん

 →執筆放棄中


 だった。

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