第7話

ボクの存在の透明感と言ったら・・・・・・。


透明感が、ありすぎる。


というか。


「無」だ。


きっと誰も、ボクのことなんて知らない。


悲しいよー。


知られたい。ボクも、誰かに知られたい。


誰も居ない教室になると、ボクは・・・・・・。


「ありがとう」の残像が、ボクの胸を締め付ける。


さめざめと泣くこともできずに、ボクは。


ぬいぐるみだから、泣くことなんてできないんだ。って。


誰が決めたか知らないけれど、泣けないもの。


泣かない。でも。


泣きたくなる、この気持ちは、本物だ。

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