第4話

ハタキで、ぱたぱた頭を叩かれた時が、あって。


ハタキを持った人の顔とか、見えなかったけれども。


ぱたぱた。


その人は、びっくりしただろうね。


だって。


大量の埃が、舞い上がったんだもの。


ボクが纏っていた、埃。


叩かれて、ボクは痛くはなかったけれども、こそばゆかった。


やっと、ボクが、ここに居ること、知られたと思ったんだ。


うん。


でも違った。


それから、ハタキは、やってこなかった。

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