第21話 腕肉はちょっと

 今日は一日冷蔵庫部分を片付けたいと思います。月曜日にはある程度生ごみとして捨ててしまいたいのです。原形を残すわけにはいけませんし、ちょっと時間がかかってしまう予定です。


 まず脚と腕から肉をそぎ取ってしまいましょう。結局解体のときにはほとんど使わなかった骨スキ包丁を使います。皮をはいでから、大雑把に肉をとっていきます。


 皮は多少肉を残しつつでもいいでしょう。どうせこんなにありますし、楽になるならその方がいいです。包丁を切れ目から入れて、少しずつ刃を進めていきます。正直なところ、この程度の硬さの皮なら食べられるとは思います。でも、全く知らない人のどこに触っていたんだか分からない皮なんて口に入れたくないという気持ちが強いのです。

 最初は何度も切れてしまっていた皮も、腕一本の最後の方にはそこそこの厚さを保ちつつ綺麗にはげるようになってきました。


 肉を骨から外すのは皮よりも簡単でしょうね。

 骨スキ包丁を端から入れて切っていきます。この包丁、短めで取り回しはいいのですがそれだけなんでしょうか。これならペティナイフでもそんなに変わらないような気がします。

 腕はほとんどお肉はとれませんね。皮の方に残ったものと骨から取りきれなかったもののせいで薄いお肉だけになってしまいました。まあこのくらいの方が料理しやすいのですが、あまり嬉しいといいますか、興奮といいますか、そういったものはありません。ラップに包んだら冷蔵庫に戻しておきましょう。

 残った皮と骨はとりあえず袋に戻して流しに置いておきます。



 腕だけでも四つありますし、あまりこだわらずにどんどん進めていきましょう。



 やっぱり腕はあまりお肉はとれません。

 皮をはげばそっちにお肉が持ってかれますし、骨からきれいにお肉がとれるということもなくくず肉が増えていきます。上手い人だったらもっと量が増えるんでしょうね。仕方がないことではありますが、彼がもうちょっと鍛えていたら違ったかもしれません。

 くず肉は最初はフードプロセッサーでひき肉にできるかな、なんて考えていたのですが、まだまだ脚もありますしとっておかなくてもいいかもしれません。とりあえずはお皿の上にまとめておきます。


 問題は残った手です。これは食べるところも少ないですし、全部捨ててしまうつもりですが、解体しないとどうにもなりません。今は細かい肉をそいで骨を切ってなんてやっている時間はありません。袋に入れて冷蔵庫に戻しておきましょう。どうにか力技で手は分離できそうなので、スペースはとりません。


 手のこともあって前腕はちょっと時間がかかりますが、上腕はそうでもありませんでした。



 終わったのは午後六時をちょっと超えたころ。このまま脚にかかると夕飯時を過ぎてしまいますし、このあたりで少し片づけて夕食の準備をしましょう。今日のご飯はコンビニ限定らしいちょっと辛いやつです。

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