自宅待機と自宅警備

「くそっ!」


今、俺は人間関係で悩んでいる。

ギルマスから、一方的にギルドメンバー解除の通知が来た。


「くそ共がっ」


マウスをPCディスプレイに投げつける。


この間の極限クエストの神話ボス戦で、盾役の俺が上手くたち回れず、全滅したのを根に持ったギルドメンバー達が、ギスマスをそそのかしたようだ。現実もネトゲも人間関係の面倒くささは、変わらない。


「それが嫌で始めたのに、またこんな思いをするのかよ!クソゲーだなっ!」


イライラは、収まらなかった。

都庁からの命令で外出は、極めて厳しく制限されている。都民は、腕輪型GPSを着けさせられ。首都はロックダウン。

地方の人々から病原菌扱いされ、都民はクラッシャーとかスプレッダーと呼ばれている。

日常に退屈して、非日常を願望していたが。こんな非日常は、望んではいなかった。


ゴモラウイルス。世界の人口の半数に感染しその内5%を死に追いやった。まだワクチンも出来ていない脅威のウイルス


その為、国民は、国から強制的にPCR検査及び遺伝子検査が行われ。検査結果ごとに、A、B、Cのランクが付けられC自宅待機、B隔離施設へ収用、A医療施設へ入院の処置が取られる。


俺、朝日 緋斗あさひ ひとはランクCだ。学生達は、検査前から自宅待機を余儀なくされ、自分達の事をSNSではC組と呼び合っている。


「現実でも外部から、病原菌扱い、ネットでもかよ!くそっ」


人間というか、俺だけかもしれないが、強いストレスを加えられると、からくなる…じゃなかった眠くなる。

俺は、強い睡魔に襲われると、ベッドにふらふらと倒れ込み。


そのまま深い眠りについた。

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