第13話 音とモノ

ちりんちりんと音が鳴る

動く度、私はここだと主張する


カランカランと音が鳴る

鳴らされる度、そこにいますかと問いかける


おして返す波の音、風に吹かれる草の声

広い空間、鳴り響くのは


人の手によるモノの音、人工物の鳴らす音

それらの全てに意味がある


意味など持たぬ、意思などあらぬ

存在あるのみ。形もない


無意味などなく、そのためにある

価値は動き、いずれ消えゆく


認知がなければ無に等しいか

意味がなければ廃するのみか


形成せば音がある

音が鳴れば物がある


静寂は世界の終わりにも訪れない

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