第15話 「淡雪だったら」
淡雪だったとする
淡い あわい 雪だったとする
はらはら、はら 舞いながら
いまにも消えそうな 淡雪だったとする
風にゆられて 向きがかわる
どこへいくのか わかるまもなく
はらはら、はら くりかえす
いそいでみても かいてんしても
だあれも気にとめてはくれない
たったひとかけらの存在は
たったひとかけらの存在たちで
淡雪とよばれる
いつ消えるのか
もう消えるのか
それでも
だれかの肩に舞いおりて
あわい あわい しみになっていたい
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