あとがき

 最後までお読みいただきありがとうございました。


 「はじめに」で書いたように、今作は2015年の第10回小説現代長編新人賞2次選考通過作です。長編小説2作目で、1次を通るのも初めてだった上に「“エチュード”という演劇の練習を端緒に事件の構造に迫る過程は大変面白い」との評価をもらい(同賞はサイトに寸評が掲載されます)、喜んだのも束の間、3次であっさり落とされました。


 機会があれば加筆修正していつかどこかに発表したいと思っていたのですが、2018年の大ヒット映画と構造がかぶってしまいました。

 評判だけ耳にして、内容を知らないまま映画館で観ていたのですが、哀しい現実を突きつけられてしまいした。この小説の方が先だから大丈夫と思ったものの、映画にはもとになった舞台があり、それはこれよりも前に上演されていました。その舞台はみていません。

 盗作扱いされかねないので、やむを得ずお蔵入りさせていたのですが、現在の社会情勢では新作に取り掛かるのも困難で、久しぶりに読み返してみたところ、構造は同じでも物語の展開や背景は異なっており、自分としても思い入れのある小説であることからここに発表してみました。


 先ほどの寸評には続きがありまして「過程は大変面白いが、ラストが「オチていない」。もう一章足して、事件の解決を。」とのことでした。

 あのラストはあっけなく、消化不良かもしれませんが、前述のような事情もあり、当時のままあげてみました。今後変更する可能性もありますのでご了承ください。


 令和2年6月6日

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哀劇 ~for you~ すでおに @sudeoni

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