本当は

時雨哀流

本当はさ

「みんなが好きだって言ってたから好きなんだ。



本当は嫌いなんだけどさ。」



「みんなが嫌いだって言ってたから嫌いなんだ。



本当は好きなんだけどさ。」



「みんながやりたいって言ったからやるんだ。



本当はやりたくないんだけどさ。」



「みんながやりたくないって言っていたからやらないんだ。



本当はやりたいんだけどさ。」




「本当は全部どうでもいいんだけどね。」


「みんなそれがいいんだって言うならそれでいいよ。」

「それでいいじゃないか。」

「…でも僕は……」


「……いや、別になんでもない」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

本当は 時雨哀流 @sigureairu1140

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ