4話 もちろん一夏のアバンチュールを期待してるぞ!

 俺は舞い上がっていた。なぜかって?フッ、簡単な事さ。

「良いお天気だね~」

 綾香と海に来たからだーーーー!!!!

 まっさらな砂浜のように、純白な綾香の肌。青と白の水玉ビキニ!夏だ!最高だ!

 いや、待てよ?もしかすると、黒ギャル風綾香も見れたりして…


「ね、ねぇ……あの、恥ずかしいんだけど…」

「へぁっ!?ご、ごめん!!」

 なんて情けない反応だ。そうだった、ヒキニートな綾香が、久々に日の目を見たのだ。野郎どもに注意せねば!負けるな歩!これにあり!それにしてもカワイイ。


「あ、あの、困ります……」

 言ったそばから!

「お、おい、やめろよ!」

「なんだオメェ」

「私の旦那さんです!」

 こんなに嬉しい事ってある?その場しのぎのウソだとしても……


「さっきの……」

「ご、ごめん💦つい、言っちゃった」

「嬉しかったよ」

「私も、助けてくれてありがとね🎵」

「さぁ、泳ぎますか!」

「うん!」


 キャッキャウフフな海のイベントをしつくした俺たちは、家へと帰る支度をしていた。

「あっという間だったね~」

「たしかになぁ」

「あ、あのさぁ」

「どうした?」

「手、繋がない?」

 手!?なんでいきなり?

「手を繋いで、恋人と海を眺めるって、なんだかロマンチックじゃない?」

 ロマンチック キターーーー!!!!情熱が溢れている俺がいる!

「もちろんいいよ」

「じゃあ……」

 柔らかい……小さい……スベスベ……真っ白……

 これが人間の手か?綾香は嬉しさ?と恥ずかしさで、ぽわーとしていた。ぽわー。


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