TSメス堕ち人狼!!!!!!!!

加湿器

二日目夜・ルールの確認デス

『それではルールの再確認デス。』


 手元のパネルから、機械的な音声が響く。再びこの「投票室」に集まったプレイヤーを、俺はぐるりと見回した。


『一つ、「投票権」は一人につき一日に一度。「被投票権」を失っていないプレイヤーから一名を選択してくだサイ。』


 左隣には、背中まで届く長い黒髪を一つに結った、落ち着いた雰囲気の少女。その隣には、縁の赤い眼鏡をかけた茶色いショートカットの少女。


『一つ、一度の投票の中で一票も得られなかったプレイヤーは、「被投票権」を失効し、翌日以降は投票のみの参加となりマス。』


 俺の正面には、落ち着いた雰囲気の、長い黒髪の少女。その隣には、金髪で目つきの鋭い少女。一周回った俺の右隣は、まだ空席のようだ。

 ……にしては、珍しい。


『一つ、一名が六名全員分の票を獲得するまで投票を繰り返しマス。』


 の少女全員が、黒の学ラン……俺が通っていた学校の男子制服を身にまとっている。深く息を吸うと、胸元からは慣れないが波打つように伝わってきた。


『一つ、全員の票を獲得した一名だけが――』


 俺たちは集められた。6月13日の夜、放課後の学校に残っていた俺たち六人が。


『――「男性に戻る」ことができマス。』


 このふざけたゲーム……「TS人狼」に参加するために!!

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