第11話 魅惑のご褒美①
「春樹くんこの点数は……」
優美さんは険しい顔で一枚のプリントを見つめている。ちなみにこのプリントは何かというと期末テスト前のテスト対策プリントという名の地獄の抜き打ち小テストの俺の解答の書いてあるプリントである。
まぁ結果は優美さんの反応で分かる通りズタボロだったんだけどねHAHAHA……
「いや、あの本当にすいません。せっかく勉強教えてもらったのに……」
せっかく優美さんに勉強を教えてもらったのにも関わらずこの結果……あまりの自分の不甲斐なさに弁明の余地もなく俺は優美さんの前で怯えた子犬のように縮こまっていた。
すると優美さんは何やら俺のプリントをじーっと見つめながら一人でぶつぶつと喋っている。
そして少しの間沈黙が続き、気まずくなってきそうなタイミングで優美さんが喋り出した。
「ねえ春樹くん」
「は、はい。どうしました?」
俺は怒られると思い、ついきょどりながら返事をする。すると俺の予想とは裏腹に優美さんはなにやら体をくねくねさせ、何か言いたそうにしている。
そして俺はこの時まだ知らない。まさかこの後に優美さんからとんでもない提案をされることを。
「あのさ、例えばだよ? 例えばなんだけどもしさ、私がテスト終わったらさ、その、お、おっぱい揉ませてあげるとか言ったらテスト頑張れる……?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます