第7話  律子と沙友理

 朝目覚めると美菜が俺を見ていた。おはようのキスをし、お互い照れていた。


 美菜は先に布団から出て、惜しげもなくその美しい裸体を俺に晒す。

 勿論ガン見だ。それしか無いだろう。


 美菜は恥ずかしがっているが堂々と服を着ていく。


 俺も布団を出て服を着る。

 城から支給された冒険者向けの服だ。

 二人の着ていた制服にクリーンを掛けてお互いに収納していく。


 顔を洗いに行き、食事に向かう。


 男子の恨めしい目線が痛かったが、美菜はわざとらしく腕を胸にぎゅっと押し付ける。

 4人掛のテーブルに座ると向かいの席に、美菜と特に仲の良い二人が当然のように座り


 律子「おふたりさんおはー!相変わらずお熱いねー」


 沙友理「あーついにねえ!どうだった?」


 美菜は首を振る


 律子「ちょっと穴吹?どういう事?」


 俺は小声で


 聡太「お前らだから言うが、避妊具なんて無いからな。問題が片付くまでに妊娠したら美菜は間違いなく生き残れないぞ!でもちゃんとプロポーズはしたから許してな」


 沙友理「ふーんそうなんだ。避妊具があったら、どうなってたのかなー♪そうそう、美菜を泣かせたら私達が許さないけど、まあ及第点ね。ねえ、この世界は一夫多妻制なのって知ってる?」


 俺は噎せた。


 律子「例えば私ら3人で穴吹の嫁に大手を振ってなれるんだよね」

 

 美菜「りっちゃんの言う通りね」


 沙友理「やっぱり初めての人と結婚したいよね。ねえ聡太さん♪」


 俺は縮こまりたかった。一時期二人と勿論別の時期に付き合っていて、その、ねえ、そういう事っすわ。美菜の為に引いたらしいけど、俺は美菜の親友と知らずにね。


 律子はロリ巨乳でテンパで可愛い。甲斐甲斐しい性格で、両親が亡くなった後で暫く付き合っていた。陸上のマネージャーだった。


 その後何故か振られた。

 次に沙友理は美菜とはタイプが違うが、ふんわりしたおっとりな綺麗な子だ。スタイルはモデル体型でちっパイなのをしきりに気にしてたな。律子に振られて沈んでいる時に、チンピラにナンパされている所を助けて暫く付き合った。やはり最近別れを切り出され泣く泣く別れた。

 美菜を含め学園のトップ3とも言われている。


 美菜は嫉妬するでもなく


 美菜「うん。りっちゃんやさーやとの約束通りだからね」


 律子「それじゃあ決まりね」


 俺が訳が分からず抗議をしようとしたら


 沙友理「私達の裸を見たんだから責任取るわよね♪勿論私達三人を守ってね。あっそれと、可愛そうだからそろそろ教えてあげるけど、まだ私達経験ないからね」


 俺はただただ頷くしかなく、ただ一言


 聡太「努力します」


 と言うのが精一杯だった。

 そしてふと思い


 聡太「あれ?今責任って?経験がない?俺は覚えてないけど、確かやっちゃったって、朝起きたら一緒に寝てた君達に言われた筈だよ?」


 律子「ああ、それね、睡眠薬で眠らせて布団に潜り込んだだけだよ?ひょっとして信じたの?沙友理も私もあれは4月1日にしたのよ。それと私ら3人をちゃんと娶って養うのよ?」


 聡太「そうか、分かったよ。変だと思ったんだよな」


 どうやら薬を盛られ、寝ている布団に潜り込んで致した事にされていた。美菜も一枚噛んでいるはずだ。料理に薬を盛って律子達を部屋に入れたのは鍵を持っている美菜にしか出来ない。

 彼女達は俺の事を好きで、3人で共有しようとしたと言う。どちらにしろ俺を頼ってくれてるのだ。守ってくれと言われたからには守りたい。それとついつい分かったよと返事をしてしまった。


 彼女達は俺に写真を見せてきた。やっぱりお腹にメッセージを書いていたと。どうやら俺の影響を受けていてそういった行動をしたっぽい。スマホの写真を交換した。


 律子のギフトは火魔法特化で上級を使える。アイテム鑑定、それとアイテムボックス。これでポイントいっぱいだ。

 魔法少女?


 沙友理は水魔法中級、アイテム作成、能力付与(武器や防具に対して)、アイテムボックス

 鍛冶職人を目指したようだ。身を守る手段として水魔法か。


 俺のようなチートは無い。この4人でパーティーを組んだら俺が前衛をするしかないな。

と話していると朝食が終わり、昨日の部屋でギルドの手続きや講習だ。俺は益々男子の視線に憎悪を感じつつも移動していった。

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