第25話 おっぱいの激戦



  【水希ver】



 とっても爽やかな朝なんだけど、僕はめちゃめちゃ眠い。

 朝から何度目かの大アクビしてたら、小野さんにめっちゃ見られた。

 今、僕等は一緒に登校しているところだ。


「眠そーだね?じぃぃぃぃ〜もしかして寝れなかった?」


「そりゃ、まあね」


 案の定というか何というか、昨日の晩は僕と小野さんは一緒のベッドで寝る事になった。姉ちゃんに強く勧められたし、小野さんも当たり前のようにもはやお約束ですベッドに入ってきたしね。そりゃ、その段階じゃまだ僕、女だったし何の問題もないっちゃあないんだけどそうか?ね。

 まあドキドキはしわくわくもたけどさ、昨日は結構いろいろあったから疲れてすぐに寝ちゃったんだけど、問題はその後なんだよね。


「あのお姉さんもチンコくん伏せないの?も元気だったよね」


 って小野さんが言うように、夜中に何度も姉ちゃんとポコさんに強襲された夜這いですねんだよねぇ。

 ポコさんの方は布団の中とか、小野さんのパジャマの中とかに入ってくるっていう、わかり易い行動だったんだけと、姉ちゃんの方はホント、訳分かんないんだよね。

 夜中に突然頭殴られポカッとて、「何で寝てんだ⁉」とか言われたそりゃ寝るだろ?りしたんだけど、あの人はいったい何がしたかったんだろう?


「お姉さんは夜中に何度も見に来てたよ?何か変な事何かな?してないか確認してたんじゃない?」


「それなら何でわざわざ寝てる僕を叩き起したんだぷんぷんろ?」


「……葉月さんっヒソヒソてさ、女の子が好きだよね?」

 って小野さんが意味ありげに言う。


「あー、うん、わりと女の子好きみたいだよ?弟よりも妹が欲しかったんじゃない?」


「うーん、そうじゃなくって……」

 って言いながら、僕の耳に顔を近づけて、ヒソヒソとささやく。

「……百合方ババ〜ン面の人だよ、たぶん」


 百合?は?百合ってぇと、アレだよね?


「……えーっと、スプーン曲げる人じゃ古いなーっないよね?」


「今時の子はユリゲラー知らないとジト〜思うよ?」


 って、すんごい冷ややかな目で言われちゃったよ。

 てか君、知ってるじゃツッコんでよん?


「つまり姉ちゃんは男よりも女の子が恋愛対象って事かあ」


「だね」


 うーん、知らなかったなぁ。そーいや、水希の時はほとんど構われた事なかったけど、優月になってからはやたら構われてるしなぁ。


「でもまあ、特に問題ないけどそうか?。個人の趣味だし性癖といいます


「君、ホントその辺サバサバしてるよね。君自身がお姉さんに狙われてるとか考えない?」


「へ?いドキッや、流石にないでしょ?姉知らんけど弟だよ?」


「姉妹でもあるよねエロゲですか??」


 うーん、そんな畳み込んで来られると、自信無くなってくるけど。


「今考えてもわかん面倒くさいなぁないし。あったらあったで考えるよ」


「フフ、君らしいね」


 そう言って小野さんは僕の顔をずーっと見じぃぃぃぃぃぃ〜てる。な、何をガン見してんだろ?


「ホント不思議よね。あのおチ○コが今は君にくっついてるんだね〜」


 その綺麗な顔でチ○コチ○コ言われ連呼ですねると、コッチが恥ずかしくなるよ。ってか昨日あたりから、普通に会話に出てくるよね、チ○コって。

 むしろわざと言って僕の反応を観察してるような気もする。この人だったら充分あり得るんドSだもんねだよなぁ。




「あ、あのっ、おアセアセはよっ」

 後ろから声掛けられて振り返ると、小動物みたいな可愛らしキラリ~ンい女の子がいた。同じクラスの、というか僕の隣の席の平山さんわお、久しぶりだ。


「「おはよーおはよー平山さん平山さん」」


 って、なんか挨拶が小野さんとハモっちゃったよ。


「珍しいねドキドキ、二人一緒に登校してるの。ってあれ?小野さんってコッチ方面に住んでたっけ?」


 って平山さんが聞いスルドイねてくる。


「うん、ウチは反対方面だけど、昨日は親戚の家に泊まったから」

 

 そう、にこやかにしれーっと答える小野さん。流石に僕んちに泊まったなんて言ったらややこしい事になりそうだ有りがちな展開ですがもんね。

 

「あ、そーなんあやしいだ?」

 言いながら僕等に並んだ平山さんが微妙な顔して、首ひねってる。


「あれ?なんクンクンか……、二人同じ匂いがすさては……る……」


 思わずギクッとしてしまう。シャンプーかボディシャンプーかな?そりや、昨日一緒のヤツ使ったもんなぁ。意外と鋭いんだね、平山さんて。

 なんかすんごいガン見さジィィィィィィィィ〜れてるんだけど。つか、僕ドキドキなのに、小野さんはシレーっと全然涼しい顔してるし、ホント大物だなぁ小野ドSだしさん。


「よっ!おっドンっ!はよー!」

 と、朝から凄い元気な挨拶して来たのは生徒会の宗田さんそーいえばいたねだ。この人、いつも元気だなあ。やっぱり、生徒会より体育会系の方が合ってると思うんだけど。バギラーだし胸は残念だしねね。


 

 僕、小野さん、平山さん、宗田さんで賑やかな登校になっそ~言えばラブコメだったんですよた。この三人と一緒に歩いてると、なんか結構目立ってる感じなんだよね。他の生徒達にチラチラ見られてるし。そりゃ三人ともタイプの違う魅力的な女の子だもんね。

 小野さんは正統派の美少女だし、平山さんはちっちゃくて可愛らしいし、宗田さんはボーイッシュ格好いいんだよね。ここに僕が混ざっていいのかなあって思ってしまう。これって一応、見た目だけはハーレム状態かな。あくまで見た目だけ、ね。


 と、思ってたら、いきなり後ろから首を抱え込まれた。

「水希ーっ、お前何1人でいい思いしてんだ?」


 同じクラスの大窪と中八木だった。大窪に首をロックされたまま、女の子達からちょっと離される。


「お前、約束覚えてるだろーな?」

 太っちょの中八木が、女の子達に聞こえないように僕に聞いてくる。


「約束?なんだっけ何話前だっけ??」


「おまっ、俺らの為にあの三人集めてくれたんじゃないの⁉」

 と、大窪が首から手を離して、僕の顔にやたら自分の顔を近づけてきた近い近いっ


「俺らと可愛い女子とでグループ作ろうって言ったろ?」

 と中八木も詰め寄ってくる。


「あー、そーいえばそんな事言ったかもマジで忘れてました


「「お前なーっ」」

 二人が両側から顔を押し付けてきて、ヒジョーに暑苦しい。




「ちよっと、君ら、遊んでたら遅れるよ?ほら、行くよ?」

 宗田さんがそう声を掛けてくれた途端、大窪と中八木がぱっと離れて、あっという間に女の子達の所へ駆け寄ってった。


「小野さん、平山さん、おはよう。えーっと君は初めましてだよね?何組?……」


 大窪がちゃっかり宗田さんに話し掛けてる。中八木の方も小野さんと平山さんに話し掛けてるし、なんかこれで一応、約束は果たしたんじゃない?




「おう、水希。なんか解ったか?」

 またいきなり後ろから頭を誰かに叩かれた。 

 誰だよ?って思って振り返ったら、金髪のそこそこイケメンあくまでソコソコねがいた。


「あれー?キタローくんすでに懐かしいぞ?、モヒカンどーしたの?」

 

 金髪モヒカンがトレードマークの偉大なるバカ、キタローくんが今日はどういう訳か髪が立ってない朝なのにね。つか、普通の髪型してたら意外とイケメンなソコソコですんだね、この人。


「固めるスプレー切らしてんだよ砂糖で固めたら?。んなこたあどうでもいいわ。例の犯人解ったんか?」


「犯人?なんだっけ?」

 

「オマエ、昨日の話し忘れたんか?頭、ニワトリか?」アンタに言われたくないわ


 えーっとなんだっけ?ああ、そうだ、体操服盗難事件そんな話もあったねかぁ。いや、昨日はいろいろあったからすっかり忘れてたよ。


「あー、犯人ね?だいたいの検討はついたから大丈夫だよ」


「ホントか?頼むぞ、マジで?」


 そう言いながらキタローくんは学校と別方向へ歩いていく。


「ちょっとキタローくん、どこ行くのさ?」


「朝飯食ってくんだよ」

 

 ああ、またガ○ガリ君食べに行納豆味のヤツねくんだろーね。


 



 って、キタローくんが歩いて行く方に、見知った黒い二人組がざわ ざわ……見えた。

 あの気のいい黒服達だ。ざわ ざわ……登校して行く生徒達を見張ってるようだった。

 たぶん、優月を探してるんだろうね。でも今僕は水希だから、張っても無駄なんだけどなぁ。

 そーいえば、彼等のボスに会う約束したの、今日かぁ。なんか面倒くさい約束しちゃったなぁ。まあ、行くのは行くけどね。



「おや、上城くん、おはよう」キラッ

 今度はやけに爽やかな声が後ろから掛かる。

 振り返ると、副生徒会長の湯河さんだった。って、なんか今朝はやたらと知り合いに会うなあ打ち切り前のようですね


「どうだい、犯人探しの方は?順調かい?」キラッ

 そうにこやかに聞いてくる。


「はい、犯人の目星は付きましたホシだけに、とかは言わないよ。また、生徒会で発表しよーかと」


「へぇ、それは楽しみだ。期待してるよ?じゃあ」キラッ

 爽やかに片手を上げて、颯爽と歩いて行くイケメン。他の女生徒たちもぽーっと見てる。やっぱり上品で格好いい人は違うなぁ。




『水希くん、水希くん』

 突然、頭に声が響く。


「あれ、ポコさん、寝たんじゃな最後に登場しましたいの?」


 このチ○コ、昨日の晩は随分はしゃいでたもんね。ってか、僕の身体に戻った時点で充電しながら眠りにつく筈なんだけど。


『寝てたけど起きちゃいました。同族の気配を感じたそんな話もありましたねので』


 えっ、それって……ここで引っ張るの?









「弟のチ○コが喋りだしたんだけどどうしたらいい?あっ、おっぱいチームの出番が……


 第一章 多分続きます







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弟のチ○コが喋り出したんだけどどうしたらいい? シロクマKun @minakuma

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