第4日 踊るように生きる


私の敬愛する人間に、

星野源という男がいる。


彼は己のエッセイの一節目からおっぱいの話を始めるような人間だが、そんな彼の言葉に

「踊ると生きるは同義」という、

広辞苑ガン無視の言葉がある。


踊るように生きたい。

とは私も想う。


ゆらゆら、揺らぎながら。


私は結構細かい事が気になる人間で、

どーでもいいことで悩みがちだ。

普段の己の生活はガバガバなのに、公共の場に出た瞬間それが気になって仕方がない。

だから、海藻のように波に揺られたい。

誰かが着て踊る揺れるドレスのようにフラフラとしていたくて、風が撫でる草原に踊りたい。


そんな風に生きたいって、

きっとみんな思っている。


踊るという言葉に、

誰かは幸せな気持ちだけを感じる。

だが、私は

踊るという言葉にも、

何か悲しみのような、

諦めのような、

何かブルーで陰湿で嫌な気持ちを感じる。


なぜだろうかと考えて出した答えが、

踊ると生きるは同義。

という言葉に他ならない。


彼、

星野氏が私と同じ結論を出したかは知り得た事では無いが、私はこのように想う。


生きる道には、

石や穴があって川が流れ、

曲がりくねり脇道だらけで、

それでもゴールがある。

嫌な事も楽しい事も、沢山ある。


踊る時は、様々に様々。

ある時は喜びを分かち合い、

ある時は悲しみを忘れようと。

ずっと

ずっと

踊り踊り狂う。


踊るように生きる。


それは、

生きるように踊っていて、

踊っては生きて

生きては踊って

みんな平気そうな顔して泣くんだ。

みんな端からじゃ楽しそうに見えるのは、

楽しそうに、

平気そうに踊るように生きるしか無いから。


そう思えば、幸せだろう。


みんな、踊るように生きている。



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