第3話 部屋をあてがわれる

周囲ざわめく広間から、先を歩くエーリーズに付いて出て行く。

んー、金髪…じゃないな。亜麻色かな。彼女は玉ねぎの薄皮のような色の髪を、ふんわりと纏めている。

うらやましい。気のせいであってほしいが、最近前髪が薄くなってきてる。まだハゲちゃいないけども。

「こちらのお部屋をお使…、あ、あの?」

じぃっと見てたのと目が合って、エーリーズは落ち着かない様子になってる。

「ワタシを聖女様って言った、さっきの小父さん、誰?」

「あの方は司祭様です」

小父さん呼ばわりに慌てたそぶりで急いで答える。

てことはワタシを召喚したのはあの小父さんか。

「こちらのお部屋で、お召し替えを」

部屋の中へと案内される。

そうだ、パジャマだったんだ。さすがにパジャマで人前をうろうろするのは気が引ける。


しかし広い。

部屋は2DK賃貸のウチより、軽ーく三倍ほど広い。四倍か?落ち着かん。

ベッドもキングサイズ?ダブルよりデカイ。いや、落ち着かん。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る